三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「旧日本兵」続き

「あー、もしもしー、爺ちゃんだけど…そうだよ、フィリピンに戦争に行った…死んでないよー、生きてたよー…ゲリラにつかまって、日本帰りたかったら金振り込めって言われてるんだけど…今から口座番号言うから、メモしてねー」 だとしたら(あくまで「だとした…

フランス「欧州憲法」否決

「フランス憲法をヨーロッパ全体に拡大する」というのなら、圧倒的多数が賛成したんじゃないかと思う。それこそが、大革命&ナポレオン以来の「フランス流」だし。 EUはせいぜい経済統合にとどまり、それ以上には進まない、というのが自分の予想。銭金の問…

「旧日本兵」

80歳を過ぎた老人が「故国に帰りたい」という気持ちになるのは分かるし、できるだけの支援はしてあげたいと思う。でも「旧日本兵」というラベルを貼り付け、厚生労働省の仕切りでどうこうというのには、なんとも違和感を覚える。「横井さん」も「小野田少尉…

荻原浩「明日の記憶」

広告制作会社の50歳の部長さんが若年性アルツハイマーになる話。会社では周囲から信頼される上司、家庭では娘の結婚を数か月後に控えた良きパパ。その彼が、病気の進行につれて、着実に容赦なく痴呆化していくさまが、かなりリアルに描かれる。身につまされ…

玉だれ

先日、駒込の某焼き鳥屋で初体験した料理。シンプルかつ旨かったので、自宅でも再現してみた。 材料は、新鮮な鶏ササミ、ワサビ、生酢、ポン酢。 ササミの筋を丁寧に除く。鍋に湯を沸かして、表面の色が変わるくらいに熱を通す。包丁でスライスし、細かく切…

雨季到来

東京はここんところ続けて天気が安定しない。朝曇っていたと思うと、日中は真夏のようなかんかん照りで、日暮れ時に夕立。それも短時間に相当な豪雨で、熱帯のスコールを思わせる。熱帯の「雨季」ってそうなんだよな。日本の梅雨みたいに一日中しとしと降る…

「3びきのかわいいオオカミ」

本棚を整理したら出てきた。10年ほど前に話題になって買い求めて読んだ絵本。 タイトルから想像する通り、「3びきのこぶた」のパロディー。かわいいオオカミの三兄弟が建てた家を「わるいおおブタ」が襲撃する。兄弟が最初に建てたのは「れんがのうち」で、…

「専業主夫」って?

最近「専業主夫」が人気らしい。例えばこんなひとだ。「弁護士の妻・A子さんの仕事を助けるため、一流商社を退職し、家事と子育てに専念するB男さん。『妻のほうが収入が上ですので、こうするのが合理的なのです。元々家事は得意ですし、こどもたちと過ご…

「茶の味」続き

DVDを買ってしまった。この映画には妙な中毒性があって、繰り返し、毎晩少しずつ見ている。今4周目。繰り返し観ると最初には気づかなかった細かい部分に気がつく。 「野生少女出身のお笑い芸人」(なんちゅうキャラ設定じゃ)が野村佑香に似ていると思ったら…

「茶の味」

レンタルDVDで観る。予想外の傑作。「珈琲時光」のようなしっとりとした作品を予想していたのだが、じぇんじぇん違った。 川も山も田んぼも美しい、日本のどっかの田舎のご一家の物語。「祖父」は元アニメーター、その息子の「父」は催眠療法士、「母」は休…

吉本佳生「金融広告を読め」(光文社新書)

これはおもしろくてためになる。銀行や証券会社が薦める「お得な資産運用」の嘘やトリックを具体例に即して次々に暴いていくもの。ごく初歩的なのを一つ二つ紹介しよう。 「凄い好金利!年2%の定期預金」とある広告。「1000万円1年預ければ20万円かよ。ゼロ…

俵万智「考える短歌」(新潮新書)

指導ポイントが明示されているので、投稿歌に対する添削に納得がいく。さすが高校教師出身。 「なんとなくこうしたほうがいいように思う」てな感じで印象批評的に歌に手を入れられて、結果、ずっと良い歌になったりすると、原作者としては感心するより先に腹…

日常

できなかったこと、得られなかったもの、選ばなかった道、それ以外がすなわち自分の人生なのだとあらためて気がついた。例としてはなんでもいい。好きだったあの子にはふられた、ギブソンのギターは買えなかった、インドには旅立たなかった(笑) 昼飯に天丼で…

「雲のむこう、約束の場所」

レンタルDVDで観た。絵がとてもきれいだった。音楽も良かった。「あの頃」を思い出した。以上、感想終わり。 以下、余談なのだが、最近自分の周囲で流行っている言葉の一つに「童貞力」というのがある。赤瀬川原平の「老人力」の同類項なのだが、なかなかあ…

岡田英弘「世界史の誕生」(ちくま文庫)

「歴史とはなにか」に感銘を受けての岡田英弘読書2冊目。これまた蒙を啓かれた。サブタイトルに「モンゴルの発展と伝統」とあるように、中央ユーラシアの遊牧民の役割に注目した研究で、チンギス・ハーンが興したモンゴル帝国により、はじめて「世界史」が成…

豚キムチ鍋

ちと肌寒かったので鍋にしてみた。豚キムチ鍋。うちの流儀は水炊き風。鍋自体を辛くし過ぎるとこどもが食えなくなるから。 土鍋に水を張り、昆布、スライスしたニンニクを入れて火にかける。煮立ったところに、豚三枚肉、白菜キムチ、キノコ類、大根、豆腐、…

さらに本を整理

この週末にも100冊ほど処分。20〜15年ほど前に濫読した哲学、社会学、民俗学、ポストモダン、ユング心理学関係の入門書解説書の類。昔懐かしPC-VANフリーボードの論争の際の参考書もあった。これらもまた、売るとしてもほとんどは値がつかない駄本が大半。 …

「丹下左膳」

レンタルDVDで観た。中村獅童むちゃくちゃかっこいい。彼が刀をふるい、啖呵を切るのを見聞きしているだけで、脳内快感物質が分泌される。 女優は、左膳の情婦を演じたともさかりえも悪くなかったが、剣術道場主の後妻役の戸田恵子が良かった。師範代と姦通…

岡田英弘「歴史とはなにか」(文春新書)

久々の大当たり。わずか222ページの新書であるが、「歴史」を手がかりに、政治経済地理言語学文学哲学宗教文明論その他、読者の「文系」的知識全体を、根本から整理し直してくれる。コストパフォーマンス抜群(w 一つ二つ例を挙げれば、アメリカはなぜ「未来…

「古道具 中野商店」

川上弘美の最新長編。好きな作家である。で、自分はほとんど毎日大型書店に足を踏み入れている。にもかかわらず、新聞書評(日経だった)で「あ、もう出てる」と初めて知って捜しに行った。 環境に安住し、世間一般の「読書人」が日常的にやっているだろうと…

お奨めワイン

痛風持ちで尿酸がアレでプリン体がナニなので、早い話がビールの類が飲めない。夏になるとちと辛い。かといって缶チューハイの類は甘ったるくて嫌。 そんなワガママな自分にぴったりなのがこのポルトガル・ワイン。「カザル・ガルシア・ヴィーニョ・ヴェルデ…

本棚の整理

連休後半、一念発起して本棚の整理にとりかかる。3回に分けて、400冊ほど処分。古い新書や文庫、まんがが大半で、売っても捨て値しかつかない。処分してみれば逆に、なんでこんなモノを後生大事に何年も抱え込んでいたのか、という気持ちになる。 ネットの影…

テレビ

自分じゃほとんど観ないのだが、たまに観るとその「煽情力」に驚かされる。特に報道番組。夜中の報道バラエティーで「アメリカ産牛肉の解禁近し?」てなニュースをやっていた。観た人間の大多数が「アメリカ産牛肉はヤバい」と情緒的に誘導されるツクリだっ…

「こども」と「たたかい」

■【主張】こどもの日 表記は「子供」が望ましい(産経新聞5月5日付社説) その子供を「子ども」と交ぜ書きにする表記が最近とみに広がっている。根拠として、「供」は当て字だとか、「お供」や「神仏のお供え」の供なので、子供の人権を侵害する書き方だとい…

「本当の戦争の話をしよう」(文春文庫)

著:ティム・オブライエン 訳:村上春樹 ベトナム戦争読書4冊目。1946年生まれのベビーブーマー世代で、徴兵され、陸軍歩兵としてベトナム戦争を体験した作家の短編集。 すばらしかった。感動した。テーマがベトナム戦争、あるいは「戦争」だったからじゃな…

麦焼酎「兼八」

GW前半、別府へ行ってきた。たまたま入った居酒屋で地元中心の焼酎フェアをやっていて、5、6種飲んだ中で一番旨かったのがこれ。麦焼酎で、麦こがしのような香ばしさがある。 と、ネットで検索してみたら、有名なお酒なのね。人気が高く、入手困難、と。…