三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

2004-09-01から1ヶ月間の記事一覧

サガンと森村桂

フランソワーズ・サガン 9月24日心臓疾患で逝去。享年69。デビュー作「悲しみよこんにちは」1954年 森村桂 9月27日自殺。享年65。実質的デビュー作「天国にいちばん近い島」1966年(本当は2冊目) 3日違いで死んだ4歳違いの二人。ともに女性であり、多作だっ…

ベストセラー

ちうかベストセラーを読まない理由は、まず確実に退屈だから。自分にとって小説を読むことは人生最大の楽しみの一つなので、外れを引いて時間を無駄にしたくない。退屈である理由も明解。大量生産のインスタント食品が、どんなに「旨く」ても「食事」として…

メディアリテラシー追記

インターネット時代以前のマスコミ報道が歪んでいたのは、第一にマスコミそれ自体がイデオロギーや利害関係や学生時代の人間関係やらで歪んでいたからに他ならない。そうした「歪み」の存在がパンピーの常識になったのは、ネットのおかげだ。例えば「朝日新…

三鷹流メディアリテラシー

「ニュース」をどう「摂取」するかの基本的作法。 テレビは観ない、とまでは言わないが、頼らない。常時録画でもしていない限り揮発性で、再確認やソースチェックが難しいから、ソースとして使えない。久米宏が好例だ(った)が、テレビの論調は、その時その…

雨続き

「次の日の朝は、寒いくらいだった。風と雨がすぎるたびに、なにかがぐんぐんきびしくなっていく」(「光車よ、まわれ!」) ついこの間まで残暑にうだっていたのに、雨の日が続くとたちまち涼しくなる。窓を開け放しては寝られない。そんな、9月も終わりの…

魚香茄子

某巨大掲示板の中華料理の掲示板で、四川料理についてアレコレ読み書きしているうちに、自分でも作ってみたくなった。陳建一の本を買ってきて、最初にトライしたのが「魚香茄子」。 「魚香」と言いながら、調味料は豆板醤、甜麺醤、酒、醤油、砂糖、酢にショ…

「まぼろし令嬢」

作:島田一男 挿画:伊勢田邦彦 偕成社 昭和43年4月25日発行 小学生時代に買ってもらい、何度となく読み返した。乱歩やホームズ、ルパンなど、ジュヴナイル版探偵小説の一冊のように見えて、実はかなり異質な作品。宝塚的な少女小説と怪奇残酷系の時代小説を…

「朝日新聞」論破のポイント

1.「友好」に騙されない 「中国人のピッキング犯」について、朝日は「犯罪者は来日した中国人のごく一部に過ぎない。中国との友好を進展すべき」と主張する。でも、ここ数年の外国人犯罪者数の筆頭が中国人であること、当の中国では江沢民時代以来「友好」…

中国vs四夷

極端な話、中国が「中国」を名乗る限り、必然的に立ち上がってくる対立関係だと思う。 江沢民反日教育で槍玉に挙げられた日本が筆頭。以下、時計回りに、韓国、台湾、フィリピン、ベトナム、ラオス、ビルマ、タイ、ウイグル、チペット、インド、タジキスタン…

続き

帰宅電車の車内で読了。なるほど、宇野浩二、嘉村磯多と自然主義を追って、永井荷風&谷崎潤一郎と転じ、締めは焼跡闇市に繋がる「断腸亭日乗」ですか。荷風の晩年と孤独死は、自分にとっての一つの理想でもある。願わくば、最期のその日の記述を遺した荷風…

ハチャメチャ葛西善蔵

ふと立ち寄った古書店で古井由吉のハードカバー4冊を700円均一で売っていた。まとめて購入。その一冊「東京物語考」岩波書店、を読んでいる。徳田秋声、正宗白鳥、葛西善蔵など明治大正から昭和初期に活躍した作家の作品を通じて、そこに垣間見える「東京」…

上野、浅草

こどものリクエストで上野の科学博物館へ。本館、新館と洩れなく回る。新館2階の実験コーナーが繁盛。いやしかし、東京のこどもらは恵まれているです。展示内容はもちろん、施設の歴史と伝統は「地方」は到底及ばない。本物の迫力をじかに浴びることによる、…

イワシ

帰りに池袋東武に寄って晩飯の買い出し。イワシが良かった。8本523円。漁獲高激減で「たかがイワシ」とは言えなくなって以来じゃ、相当な安さ。帰って捌いてみたら、まだ死後硬直が解けてないレベルの鮮度。8本中一番大きな1本を特に丁寧に捌いて、刺身にす…

高尾山

三連休の中日、妻子と高尾山ハイキング。高尾山登るのは学生時代以来2度目。前は参道を上っていったので、それだけの印象だったが、今回山道から上がってみたら、けっこうな登山体験だった。沢を登っていくところもあったりして。

火山灰?

洗濯物を干そうとしたら、ベランダの物干し竿に粉を吹いたような細かいホコリがついている。しばらく家を空けてたりすればホコリもつくだろうが、洗濯は毎日してるのになぜ? と、不思議に思い、浅間山の噴火による火山灰じゃないかと思い当たった。 遠く離…

英語について

「英語教本」を聴き始めて9か月。英語力は確実に進歩した。嫁さんが時たま買ってくる英字新聞はほぼ完全に読めるし、運転中の車内で聞いてたFEN(今は違う名前。そうAFNだ)も、7割8割がた聞き取れ、理解できた。このレベルの英語力において最重要なのは、主…

死刑執行

奇しくも同日、池田小事件の宅間守に死刑が執行された。「1年以内の執行は異例」とのことだが、それって逆に何かおかしくないか? 宅間自身が主張していたという「半年以内の執行」が当然だろう。判決後も何年にもわたって死刑囚に「今日執行されるか、明日…

誘拐続報

誘拐された3歳4歳兄弟は殺されていた。3歳のほうの遺体が出た。いたましいことである。これでもおそらく犯人を死刑に処せないのが現在日本の司法システム。だったらせめて終身刑を新設してほしい。

兄弟誘拐

栃木小山の3歳4歳兄弟誘拐。下手人は同居の土木建設作業員で、遠くの公園だかどこかに放置してきたとのこと。無事ならいいのだが、この季節の朝晩の冷え込みだと…。また、放置時点ですでに…という可能性も十分にある。 「誰も知らない」を観て以来、胸の底に…

鶏の丸焼き

おなじみ池袋東武地下で待望の丸鶏をゲット。グラム85円で1111グラム=944円を10%引きで850円の税込892円。安し。 16時半頃より夕食の準備。初めての丸鶏にちと緊張。内臓がキレイに抜かれているのを確認。全体に塩胡椒。内側にも丁寧に。サイの目に切ったサ…

「珈琲時光」

嫁さんとン年ぶりの映画デート。新宿テアトルタイムズスクエアで侯孝賢「珈琲時光」の初日初回を観よう、と。 新宿到着が9時半過ぎ。さわやかな秋晴。スタバで珈琲。10時過ぎに劇場前まで行ってみると、すでに人がたむろしている。チケット1800円×2を買って…

四角いカエル

ちとスゲー話を聞いた。縁日の屋台で「四角いカエル」を売っていた、というのだ。どうも、オタマジャクシからカエルになったのを小さな箱の中に閉じ込めて育て、全体を四角く変形させたものらしい。箱入りで売っていて、「遊んだ後は箱に戻してね」と言われ…

塩辛旨し!

週末、おなじみの池袋東武デパート地下でスルメイカ5杯552円でゲット。その日の夕食に2杯分の胴を刺身、1杯分のゲソとワタをワタ焼きにして食す。旨し。1杯分の胴と2杯分のワタで塩辛にする。2杯分のゲソは酒醤油漬けにしとく。残り2杯は冷凍。 翌々日夜、酒…

秋の気配

昨夜は遠い台風の影響か、風が強かったので窓が開けられずに寝る。数日ぶりにちと寝苦しい夜だった。で、暑い一日だったのだが、なんかもう「夏」とは違う。日陰に入ると肌がひんやりとする。空気が乾燥しているからだろうか。 今年の東京は記録的な猛暑だっ…

黒澤明の「天国と地獄」

レンタルビデオで初めて観た。なるほど傑作。舞台劇として構成された前半のドラマ濃度の高さ。三船敏郎をはじめ、俳優陣の演技も濃ゆ濃ゆでイイ! 身代金の受け渡しまでは、予想がついた、というか、ストーリーをすでに知っていたので、細かいところにツッコ…

「これでもイギリスが好きですか?」

林信吾「これでもイギリスが好きですか?」平凡社新書 を読了。 つまんなかった。滞英経験をもとに「イギリスは階級社会」というのは分かるし、ワーキングクラスのタブロイド紙的偏見も分かる。イギリスの汚辱に満ちた海外侵略史についても概ね同感。が、そ…

復刊「光車よ、まわれ!」

今日届いた。函がカバーに変わっただけで、それ以外はほぼ完全に初版本を復刻しているのに感動。特に見返しの地図がうれしい。 それで思い出したが、高校時代の夏休み、予備校通いを口実に世田谷の親戚の家に居候した時、ここが作品世界の「サダヤ区」かと胸…

ちくま少年文学館追記

「ユリアと魔法の都」の巻末に今後の発刊予定が出ている。以下、転記しておく。 天沢退二郎 大都会を部隊に少年たちの冒険物語 「みんなのカーリ」 飯沢匠 怪獣があらわれて、てんやわんやの物語 「ぼんぼんちゃかどん」 石牟礼道子 海に生きる少年の雄々し…