フランソワーズ・サガン 9月24日心臓疾患で逝去。享年69。デビュー作「悲しみよこんにちは」1954年
森村桂 9月27日自殺。享年65。実質的デビュー作「天国にいちばん近い島」1966年（本当は2冊目）
3日違いで死んだ4歳違いの二人。ともに女性であり、多作だったにもかかわらず、デビュー作が最後まで代表作だった。あえて意地悪な言い方をすれば、デビュー作を凌駕する作品を書けなかった。作家自身と作品が不可分であり、個々の作品は日々のスケッチであり、作者自身のポートレートだったのだろう。それぞれのファンは、それぞれの作家の生涯変わらぬ姿を愛し続けた。そう考えれば「作家としては最高に幸せな生涯だった」とも言えよう。
