三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

日本株市場のしくみ(2)

前稿の「AさんBさん」は分かりやすくするために極端に単純化しましたが、あれを読んで「だったら空売りで儲けりゃいいんじゃね?」と思ったひと、正解です。というか、経済成長ゼロの現在日本の株式市場での、必須の技術が空売りです。

これはわたしの持論なのですが「株価は実績で地道に上昇し、風評で一気に下落する」。風評は、無関係でもかまわない。何なら事実無根でも。「マラッカ海峡ゴジラが出た」との風評で、海運株と不動産業が暴落する。根拠不明でハイテク株その他も下がる。それが東京市場です。風評に敏感に反応して、空売りを仕掛けてくる手合いが山のようにいる。

また、シロウトが食いつきやすい「高配当+株主優待」の有名企業こそ、一気に売り崩せれば利益はでかい。現物オンリーで信用取引をしない(できない)シロウトこそが、絶好のカモなんです。

そんな売り豚連中にとっては、来年からの「新NISA」は千載一遇の稼ぎ時だと思います。わたしから観たら、NISAじゃインデックス投信の長期保有一択なんですが、ツイッター(X)を観てると「よく知っている日本株を買います」「高配当の個別株一本です」「投信は地味すぎてちょっと…」てなひとたちで溢れかえっている。大半は今まで投資の「と」の字もやったことがないひとたちでしょう。預貯金たっぷりの団塊世代も多いかも。

まあ、老い先短い団塊にとっては、10年20年先を見据えた投信は魅力に欠けるのでしょう。で、信用取引のできないNISAで、有名で人気の個別株を仕込む。彼らの投資で短期的に株価は上昇するでしょう。で、上がりきったところで空売りを仕掛けられて一気に下落する。Aさん大量発生。投資分の多くを売り豚に吸い上げられ、多大な含み損を抱える。「高配当」と言ってもせいぜいで年利回り4%。元をとるには25年かかります。「売らなきゃ損したことにはならないし」と自分を慰めつつ、死ぬまでホールドすることに。

以上がわたしの予想です。