三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

「まぼろし令嬢」

まぼろし令嬢

作:島田一男 挿画:伊勢田邦彦 偕成社 昭和43年4月25日発行
小学生時代に買ってもらい、何度となく読み返した。乱歩やホームズ、ルパンなど、ジュヴナイル版探偵小説の一冊のように見えて、実はかなり異質な作品。宝塚的な少女小説と怪奇残酷系の時代小説をミックスしたような内容で、デティールがえらく古い。「木炭自動車」が登場するんですぜ。昭和40年代高度成長期の小学生には何のことやら分からない。
後年、ネットで調べて合点がいった。昭和25年から26年にかけて「少女世界」という雑誌で連載された作品なのだ。26年(29年説もあり、未確認)単行本化されている。自分が読んだのは、再刊本だったのだ。
三鷹の極私的トラウマ本のひとつ。先日ようやっと再会が叶った。そのうち、もちっと詳しい内容紹介と感想を「本棚」にアップしよう。