三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

「専業主夫」って?

最近「専業主夫」が人気らしい。例えばこんなひとだ。「弁護士の妻・A子さんの仕事を助けるため、一流商社を退職し、家事と子育てに専念するB男さん。『妻のほうが収入が上ですので、こうするのが合理的なのです。元々家事は得意ですし、こどもたちと過ごす時間を大切にしたいし』 唯一家族が揃う土曜の夜は、近くのフレンチレストランで料理とワインを楽しむ。」
周囲の既婚女性に聞いてみると「そんなダンナがいてくれたら最高ですよ」と言う。実にすばらしい。男にとっても憧れの人生ではなかろうか? 家事はちょっと慣れれば簡単だし、子育てが大変なのも小学校に上がるまでのこと。こどもを学校に送り出して、朝食の後片付けをし、洗濯と掃除を済ませて、10時ってところか。暇だからパチンコにでも行こうか。競艇もいいねえ。昼飯はビール付きで、その後は昼寝しよう。
そんな「夢」を周囲の既婚女性に話すと「それはダメです」と表情を暗くする。「ヒモみたいじゃないですか」と。どうやら、「専業主夫」を名乗るには、いくつか条件があるようだ。
1.世間的に見栄えのいい職業についていて、それを「妻を助けるために」、周囲に惜しまれつつリタイアしている。
2.家事と育児に専念し、やりくり上手で家計を助ける。
3.ギャンブル、昼酒、おたく的趣味は禁止。
もう一つ「妻はシャカリキに働きまくって、夫が専業主夫でいられるくらいの高収入を稼ぎ出す」という条件もあるはずだが、女性側からはスルーされる(笑) 現在日本においては特に資格も特技も無い女性が高収入を稼ぐ方策として、いわゆる「水商売」があるのだが、その可能性を言及することすらタブー。
で、「専業主夫」と同じように、家事と育児をキチンとこなしていても、定職についたことが無かったり、ギャンブルやったり、昼酒飲んだり、アニメDVDやゲームソフトに大枚注ぎ込んだりしてる男は、別の名前で呼ばれる、と。曰く、ヒモ、ゴクツブシ、ダメんずetc。
なんと呼ばれようが、本人は別に気にしないかもしれないが、だったらば「専業主婦」についても同様に分類して欲しい。真正の「専業主婦」がどれだけいるというのか?
お! なんともフェミっぽい主張になりつつあるぞ。一時は「バックラッシュ」と自己規定したものだが、実はけっこうフェミじゃん、俺(笑) 
ちうかさあ、そもそも「主夫」なんて珍妙な言葉自体、「主婦」に対するフェミの侮蔑から生まれたものなんじゃないの? 「しょせん男に隷属した存在なのに『主』という言葉でごまかしている。ホントに『主』ならば男にやらせてみな?」てな調子で。現に「主婦」を真面目に地道にやってるひとたちからすれば、とんでもない思い上がりに見えるだろうよ。