三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

最安モバイルのキャッシュバック

※最初におことわりしておきますが「楽天」のことじゃありません。

 価格com的なサイトでモバイルのあれこれを比較し「最安」を使うことにした。そこからは話が始まる。
 最安なのには、ちょと仕掛けがある。月々の料金はライバルよりいくらか高いのだが、キャッシュバックによってトータルで支払う金額が割り引かれる、という仕組み。
 そのキャッシュバックを受けるには、契約後1年ほどして送られてくるメールに返信して、銀行口座を登録する必要がある。返信せずに1か月経つと、キャッシュバックを受ける権利を喪失する。また、途中解約はもちろん、1度でも料金を滞納したりしたら、キャッシュバックは受けられない。また、メールが送られてくるのは、契約時に付与したメアドのみであって、それ以外のメアドに変更することはできない。
 …えーと、ここまでの説明で分かります? 「メチャめんどくさくね?」と感じるのがフツーの反応でしょう。でもまあ、やることにしたわけだ。
 まずは、パソコンのメールソフトにメアドを登録する。メアドと一緒に通知された、送受信のサーバをそれぞれ登録し、認証方式を登録する。それで試してみると不都合が発生したので、SMTP用のポートを587に変更する(この件についての通知は無し)。
 …この説明で理解できない人は、先へ進むことはできません。キャッシュバックはあきらめましょう。
 で、メアドが使えるようになると、毎日のように宣伝メールが入ってくる。「カードローン審査にお悩みなら」とか「即日借入可能 審査が不安でもご安心を」とか「即日融資 3分でコンビニATMで」とか、なんというか「最安モバイル利用層」をターゲットにしているとしか思えない宣伝メールが大半だ。スパムとも言う。それが1年で500通ほど届く。
 ともあれ、1年ほど経って、キャッシュバックメールが届くと言われた月がやってくる。メールを見逃せば権利喪失だから、カレンダーに印をつけておく。
 でも、いつまで経っても来ないわけですよ。何か手違いがあったのかな? 料金滞納以外に、何らかのペナルティがあって、それに抵触したのかな? そもそもキャッシュバックを受けられるというのは、自分の勘違いだったのかな? と不安になったところで、ようやっとメールが届きました。その月の最終営業日の終業時刻の1時間前に。メールが届いているのに気がついたのが翌日のこと。
 やれやれ、やっと来たか、とメールのリンク先にアクセスし、振り込み銀行口座を登録する。で、送信しようとすると、同時に月1000円ほどのオプションを申し込むことになっている。「あれれ?」と思ってページを戻すと、送信フォームの中に、オプション申し込みが入っていて、デフォルトでチェックマークが入っている。チェックマークを外してやり直す。
 自動返信の「受け付けました」メールが届いて一安心。と、そのメールを読むと「振り込みは登録月の翌月末最終営業日になります」と書いてある。「はあ…」とため息をつく。自分の場合は、たまたま月末と週末が重なっていたので、翌日確認でもその月が登録月になり、翌月末に振り込まれる。そうでなかったら、メールが来た当日に返信しない限り、登録月が翌月になり、振り込みは翌々月末になるということだ。そのメールの送信時刻は終業時刻1時間前。
 ここまでやるかよ、と逆に感心してしまった。キャッシュバックによる「最安」を最大のセールスポイントとしつつ、そこに至るハードルをいくつも設定する。有料のオプションをさりげなく売りつけようとする。さらに、月末ギリギリまで手続きを遅らせることにより、支払いを1か月繰り延べようとする。
 企業というのは、自らの評判を上げるために、少なからぬ宣伝費を使って広告を打つもんだと思っていたが、この業者は真逆をやっているとしか思えない。そうやってキャッシュバック費用をミニマムにしたとして、それと評判の上下との釣り合いが取れているのだろうか?
 いやさ、極端な話、ユーザーにキャッシュバックをしっかり取られた上で、「契約の切れ目が縁の切れ目。その先は金輪際付き合うまい」との確信を抱かせる結果も十分あり得るわけでさ、そこまで分かってやっているのだろうか? 正直、不思議に思う。