三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

「スペイン語は楽しい その1」

世界中に言葉は無数に存在するし、欧米語に限っても、英語、フランス語、ドイツ語、ロシア語と多士済々?である。それらの中で、日本語&日本人と、きわめて親和性が高いのが、スペイン語である、と、とりあえず断言する。
同時に、日本語&日本人と英語との相対的な親和性の低さを語り、言うなれば英語をディスることにより、スペイン語を持ち上げてやろう、というのが本稿の目的である。…黒い?
最近は知らんが、自分の幼少期は、中学入学と同時に「英語学習」が始まった。

This is a pen. ディス イズ ア ペン(これはペンです)

これが最初に学ぶ文章。ここで、中学生の99%は、いきなり「壁」にぶちあたる。
ローマ字のアルファベットは小学生時代に学んでいた。それを使って日本語を表記する練習もしてきた。そのローマ字であえて書くならば、

Disu izu a pen.

であろう。子音で終わる単語もある、と分かれば。

Dis iz a pen.

となり、相当に「こなれた」感じになるのだが、こう綴ったんじゃ間違い。
あくまで、

This is a pen. ディス イズ ア ペン(これはペンです)

としなきゃテストで点がもらえない。
英語じゃ「th」と、文字を二つ重ねた子音が、日本人の耳には「d」に近い音に聞こえる。
でも「that」だと「z」、「throgh」だと「s」に近い音に聞こえる。なんで?
さらに、同じく「s」と書くのにディスは「ス」と清音なのに、イズは「ズ」と濁音になる。わけがわからないよ、というのが、中学生の99%だろうと推察する。
同じ文章をスペイン語で書くと、

Esta es una pluma. エスタ エス ウナ プルマ(これはペンです)

となる。カタカナと比較すると、まんまローマ字読みしていると分かる。語順は英語と同じだから、プルマが英語のペンに当たるのも分かるよね? プルマは「羽根」もしくは「ペン」という意味であり、ペンの由来が「羽根ペン」である、という歴史も分かる。英語じゃ分からんが(笑)
で、何で英語が、文字を二つ並べて音を表したりするかと言えば、ローマ字と相性が悪いからだ、と断言する。
ローマ字とは、その名の通り「ローマの文字」であり、ローマ帝国公用語だったラテン語を書き記すための文字だからだ。だから、ラテン語をルーツとするスペイン語、フランス語、イタリア語などは、基本的に、綴りのまんま読めば、それが正しい読みとなるし、発音する通りに書けば、それが正しい表記となる。
対して英語は、ドイツ語などと同じく、ゲルマン語をルーツとした言語だから、本来ローマ字じゃ表記できない。それを無理くり何とかするために、文字を重ねて一つの音を表し、さらにケースバイケースで発音を変える、てな「方便」を使っているのだ。母音もアイウエオだけじゃ足りずに、長母音とか二重母音とか半母音とか。
ちなみにロシア語を代表とする、スラブ語をルーツとした言語は、ローマ字じゃなく、キリル字を使う。スラブ語にあわせてオリジナルの文字を作り出したわけだ。ローマ字使うよか、すっきりしてるだろうと想像するが、ロシア語は全く知らんので深入りはしない。

wednesday ウェンズデイ(水曜)

というのも、中学生が頭を悩ます「綴りと発音の不一致」。なんだよウエドネスダイって、である。
先に書いた「方便」ゆえに、英語では「綴りと発音の一致」が難しい。どうせ一致しないんだから、とあきらめてしまい、発音に綴りを合わせようという機運が生じない。英語の綴りは、日本人が漢字を覚えるように、単語の一つ一つを学習して身につけるものなのだ。ちなみに、英語圏で「スペリングコンテスト」があるのも、こうした英語の特殊事情による。
スペイン語は、そのまんま読めばいい。だから、意味が分からなくとも、

Buenos días. ブエノス ディアス(おはよう)

と、そのまま読めば、ブエノスディアス!と返ってくるし、

Una cerveza por favor. ウナ セルベサ ポル ファボール(ビール、プリーズ)

と、そのまま読めば、セルベサすなわちビールにありつける。
(bとvは日本語と一緒で同音。zはsやc(eとiの前の)と同じで清音)
朝からビールかよ、というのはおいといて(笑)