三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

知ったかエリート、トッドさん

 こと日本に関しては、エマニュエル・トッドは「上から目線の知ったかエリート」。日本をも日本人をも小馬鹿にしてるのは明白。まあ、馬鹿にしたくなる気持ちも分かるけどね。

 トッドが言うところの、日本が移民を受け入れる際の「日本なりの秩序」は、つまり暗黙の「身分制」のことであり、「日本人」の下に「移民」という身分を作らないとうまくいかない。でも、その議論を公にしようとすると、日本が「先進国のふりをした、江戸時代同様の身分制社会」(橘玲)であるという「不都合な事実」を直視することになり、すでにある「身分」…公務員/民間、正社員/派遣社員といった「身分」を解体せざるを得なくなる。それは無理。

 大学までの教育無償化により出生率が上がる、というトッドの主張も眉唾。エビデンスが無い。文科省周辺を喜ばせんがためのリップサービスだろう。

 公明党のサイトによれば、「幼児教育の無償化(19年10月~)」「私立高校の無償化(20年4月~)」「高等教育の無償化(20年4月~)」の「3つの教育無償化」がすでに実現している。公明党様のお陰様で(笑) で、武漢肺炎空騒ぎのせいもあろうが、出生率は下がってる。かんきーにーよー、が現実。

 仮に「大学まで無料」だとしても、行ってもしょうがない奴が相当数いる。現在日本では、義務教育段階で落ちこぼれた層をも、その大半を無理くり高校に行かせて「高卒」としている。それをさらに底上げして、22歳まで「学校」に縛り付けて「大卒」を増やしても、何の意味もなかろう。社会システムにとっては金とエネルギーの浪費。当人にとっては人生における貴重な時間の浪費。喜ぶのは「Fラン大学」と「教育関係産業」のみ。文科省天下り組がその筆頭。心底下らない。