これは先の戦争を省みれば分かると思うのだが、日本人は「挙国一致」的にイッキに結束して一方向に向かうのは得意。「この非常時に協力しないのは非国民だ」的に異分子を魔女狩りしつつ。
それで数か月程度は保つのだが、半年1年と続くとストレスで内部からダメになっていき、何かのキッカケでイッキに崩れ去る。後はボロボロ。
戦場じゃ、さらに分かりやすい。敵の攻撃を、長期間に渡ってひたすら凌ぐだけのモノホンの持久戦が出来ずに、バンザイ突撃で、あっさり「玉砕」してしまう。
モンゴルなど異民族相手に、何年にも渡る籠城戦を何度となく体験してきた、ヨーロッパ諸民族とは、本質的に国民性が異なっている。
今回の武漢肺炎「空騒ぎ」程度で、すでにその弱点が露呈している。「緊急事態宣言」さらに「ロックダウン」までも、おそらくあっという間に行くだろう。「皆でがんばろう」とか「外出してる若い連中が感染を広げてる。徹底的に取り締まれ」とか、ひたすら結束しつつ。でも「GW明けまでは」とか「1か月は」なんて言ってる時点でダメ。そんなもんじゃ済まないって、薄々は分かってるんでしょう?
だから言ってるわけだ。「高リスクセクタ」である高齢者は、とことん引きこもれ、引きこもり続けろ、と。それ以外の人たちは、早々に疲れ果てて「もういいんじゃね?」と言い始めるから。「たかが風邪だし」とノーガード状態になるから。そう考えたほうが「楽」だから。ひとたび、そうなったなら、再度の引き締めは不可能だと思ったほうがいい。
この時点で、武漢肺炎による死者数は4桁になってるだろう。医療崩壊もそこかしこで発生しているだろう。でも、疲れ果てた人々は、それを許容する。「これだけがんばってもダメだったから、がんばらなくても同じだろう」と。
その頃には、経済的なダメージも明らかになっているだろう。日経平均がリーマン・ショック時の1万2000円まで下がっているかもしれない。ちなみに現在は1万9000円だ。まだじぇんじぇん「上」。
はっきり言おう。日本は、武漢肺炎との戦いに敗北する。「たかが風邪」に負けるわけだ。それはしょうがない。「負け方」が重要なのだ。ボロ負けなのか、捲土重来の余力を十二分に残しての、戦略的撤退なのか。