三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

SPA!

 久びさに読んだ「SPA!」に思うこと。貧乏くさい。週刊現代&ポスト読者の課題は「老い」と「死」だが、SPA読者は「金」。誰もが老いて死ぬが、金については千差万別。同じ30代40代でも、年収100万未満から、1000万以上まで。金の問題こそが「今ここにある格差」に直結する分、若い世代には切実である。それに「性」が「遠い日の花火」ではなく、これまた「今ここ」の問題である。「安風俗情報」が必須。これはしかし、昭和以来の週刊誌の定番で、チンコ萎びた現代&ポストが異質なのよ。

 SPA世代は「失われた◯年」に当たる。ロストジェネレーション。その大多数たる「負け組」だから、独特の荒んだ感が漂う。意識高い系で自己啓発してキャリアアップして、結婚してこども作って、人生を充実させる、というのとは真逆に、底辺or社畜労働で耳糞ほどの「お得」をコレクトし、結婚は諦めて安風俗やAVで一時の快楽を満たす。半歩踏み外せばサラ金、1歩でウシジマくんのお客様。

 こういう層こそが「収入以下で暮らす」べきなのだが、そのためには、酒、ギャンブル、風俗の3つに手を染めないのが鉄則。…自分には無理だと思う。アル中だし、ギャンブル代わりに株やってるし、風俗…に関しては若い頃から苦手だったくらいか。まあしかし、万一転生させられることにでもなったら、この3つが鬼門であると肝に銘ずべし。酒飲む代わりに筋肉を鍛え、本を読むわけだ。別に「意識高い」必要はない。ホリエモン与沢翼にだまされて、セミナーやら「サロン」に貴重な金と時間を注ぎ込むのは愚の骨頂。例え日大卒であっても、東大卒以上の教養を身につけ、賢く堅実に生きていくことは十分可能。

 身の丈以上のことをしようとすると、収入以下じゃ暮らせない。レバレッジをかけて投資して裏目が出て破産、というのは、株だけの話じゃない。「自己投資」にしても同じこと。学生ローン抱えての海外留学が代表例か。

 でもまあ「大卒」は必要なようだ。例え日大でも。だったら、志望校ランクを思い切って切り下げ、トップ成績の優等生として、返済不要の奨学金をゲットする、なんて裏道もあるかも。早慶の底辺より、日大、帝京のトップの方が学生生活を安く上げて、就職も有利だったりせんか。

 で、若い頃の貧乏は、人生の「宝」なんじゃないかと思ってる。自分にとっての「◯◯荘」の4年間のように。あれがもしも地方出身のブルジョア学生みたいなマンション暮らしだったなら、得るところも少なかったように思う。