三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

考察「超可動ガール1/6」

「超可動ガール1/6」について考える。自らの内面を考察するに、オタクであっても「フィギュア愛」は無いな。ハマったら怖いというのは分かる。置き場所取るし、人に見られたら一目瞭然のオタだし、捨てるに捨てられないだろうし。

 さらに「人形は怖い」ということもある。会社員時代にラブドールの写真集に関係したことがあり、担当編集者が「現物」を会社に持ち込んだが、心底怖かった。さらに首だけ外して営業部に持ってきたりしたので、正気かよ、と職場から逃げ出した。視野に入れるのも嫌だった。

 サイズが小さければ、まだ我慢できるが、せいぜい身長10センチぐらいまで。1/6で身長25センチというのは、十分に怖い。それに、そんなもんに性欲を感じたりしたらどうなる、ちうのも怖い。25センチというのは、微妙に「可能」感があるだろう。現にぶっかける手合いもいるわけだし。

 だからセックス可能な人間型ロボなんてのは、冗談じゃないってくらい怖い。小説やまんがで読むのがせいぜい。アニメはともかく実写は嫌。

 だけどヴァーチャルには惹かれるんだよな。初音ミクとか。映像だったら3Dでも楽しめる。何かあったよな。そうだ「Gatebox」だ。実体があるとダメ。

 観る分にはいいが、触りたくない、ということか。人間の形をした「モノ」というのは、要はモノホンの死体か、人工的に作り上げた死体かで、それが動いたら怖いし、触られたら死んじゃう、ってくらい怖いわけだ。

「Gatebox」は興味深い。ネットで検索してみたら、発売当初は30万円で、量産型が15万円で発売されて1年とある。独身だったら、かなりの可能性で買っていた。それも30万で(笑) で、オプション料金払って、初音ミクを召喚して老後を楽しく暮らしていた。そんな世界線もあるのだろう。

 実体が嫌いちうのは、電子書籍を偏愛するのにも通じるかも。書くのも紙じゃなくデータ。前は「字が汚いから」と思っていたが、書いたものをプリントすれば無問題。そうせずにデータのままで操作しているのは、つまりは、そういうことなのかも。

 ああそうか。記録魔なのも同じ。現実のアレコレをデータに変換しようとしている。これを突き詰めると、自分自身の人格をデータ化して、ネットに流し、草薙素子的に「広大だわ」になるのかも。そうすりゃ肉体という、最も基本的な「実体」から離れられるわけだ。

「超可動」をとっかかりに、意外な自己分析が成されてしまった。その流れで行けば、不老不死とか「機械の身体」なんてのはゴメンなんだな。もしもなれるものなら、実体を離れた存在になりたい、ちうことだから。

 

超可動ガール1/6 : 4 (アクションコミックス)

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  • 作者:OYSTER
  • 発売日: 2016/02/15
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