三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

操作されまくりなんだよな

 興味深いのは橘玲が紹介していた「ケンブリッジ・アナリティカ事件」。上流階級の人間が、ITにより大衆を意識操作しようとした、という。そら十分に可能だろう。「ハッピーセット」とかCMに乗せられて、簡単にハッピーになれる連中だし、それを「屑牛肉だか牛糞だか食って『ハッピー』かよ。ホント苦労ねえなあ」と嘲笑して、怒りを喚起するのも簡単。どうとでも踊らせられる。

 それに対抗する武器は「言葉」。言葉しかない。穂村弘が書いてた。自分の言葉が、本当に自分の言葉なのか、「言わされてる言葉」なのかを吟味し尽くすのが、歌人の使命だ、てなことを。それとは真逆に、発する言葉の100パーが「言わされた」言葉に過ぎず、自分自身の言葉はゼロなのが、すなわちパンピー

 もちろん「本当の自分の言葉」なんざ、本当は存在しない。そもそも、誰かが発した言葉をオウム返しにすることにより、言葉が生まれたんだから。誰もが言ってない言葉なんて存在しない。全く新しい「言語」を創造するんでもなきゃ無理。その「新しい言語」も、先行する言語のリフレイン以外じゃあり得ない。

 唯一できるのは、「今自分が発している言葉は、30分以内に誰かから聞かされた言葉ではない」という自己チェック。これだけで十分。いやホント。ご自分で試してみるとよろしい。