三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

内館牧子「女の不作法」

 前に読んだ「男の不作法」が、ありがちな類型列挙で「あるある」と思ったり「そこを突かれると痛い」「これは自分は違うな」と分かりやすかったのに対して、「女の不作法」は「女ってこんなことをするのか」「女ってこんなことする女に対して、こういう風に感じるのか」「女がああしてたのには、こういう意味があったのか」と、いちいち目ウロコである。男がこどもや動物の不作法なら、女は…なんちゅうんだ? 神々や妖怪の不作法なのであろう。

 一つだけ紹介すると「飛び入りを連れてくる」という不作法。プライベートな会合の場に相手が初対面の人間を連れてくる。もちろん事前に「連れて行ってもいい?」と確認されて、「いいわよ」と了解しているのだが、それは「いやよ」とは断りづらいから。実際に連れてこられると、何を話していいか分からず、無愛想な対応をしてしまう。すなわち、そういう事態を招いた相手が「不作法」である、と。

 説明されたら分からんでもないが、男にはあまり無い感覚だと思う。強いて言うなら「彼女がデートに友達を連れてくる」という感じ? でも、それじゃ「デート」にならんでしょ、というだけ。「デートする気は無いんだな」で終わる。それ以外じゃ、ちょっと想定できない。男と女じゃ「友達」の概念が異なっている、ということなのか。

 

女の不作法 (幻冬舎新書)

女の不作法 (幻冬舎新書)

 

 

男の不作法 (幻冬舎新書)

男の不作法 (幻冬舎新書)