三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

クロアチアの「食」

今回旅したエリアはザグレブドゥブロヴニクで、「中欧」であるザグレブ周辺と、ドゥブロが代表格の「アドリア海沿岸地方」。ザグレブの飯は基本「ドイツ飯」系だった。加工肉とチーズとジャガイモとパン。現地まで出かけて行ってまで食いたいモンじゃない。でも、「アドリア海」には正直期待していた。イタリアからの観光客が多いらしいし、海産物主体の旨い「ラテン飯」が食えるんじゃないか、と。
残念ながら、まったく期待外れだった。外食店の大半はピザッテリア。ハッキリ言って日本の宅配ピザのほうが数段旨い。「海の幸のスパゲッティ」てな料理をオーダーしたら、あからさまに冷凍モンの剥き身のムールしか入っていなかった。「タコのサラダ」のタコは、酢ダコみたいな加工品。すぐそこが海なのに「鮮魚」の類はまったく無い。
スーパーマーケット(どれもKOZUMという看板で、そういう名前のチェーン店だと思っていたら、ロシア語が分かる義父が「商店という意味だろう」と教えてくれた)にも、魚介類などまったく無い。缶詰すら無い。
ドゥブロで民俗博物館に入ったら、伝統的な庶民の食卓が展示されていた。パンとチーズと干からびた生ハム、それにオリーブオイル、ワイン。以上。海産物など欠片も無い。
さらに書店を見つけて「クロアチアキュイジーヌ」てな本を立ち読みしてみたが、前菜が生ハムやチーズのサラダ、メインがベーコン使ったシチューみたいなのと、加工肉だらけ。魚料理は、おまけのように記載されていたが、サバ?の塩焼きにオリーブオイルかけた程度のモンのみ。
「海」はあれども基本的に魚介類は食わない民族なんだろう、と思うに至った。例外的に食うにしても、宗教的に肉が食えない金曜日限定とか、漁師や貧乏人の代用食てな感じ。海産物に対して「旨いもの」という嗜好は存在しないのだろうな、と。