三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

踊る大捜査線THE MOVIE 2

DVDが出たので観た。観るだけの価値はあった。いかりや長介の演技を見るのはこれで最後だったかと思うと、ちと胸に迫るものがある。
映画としては1作目のほうが良かった。ストーリーが1作目と同工異曲で新味に乏しい。というか、あえて同じストーリーを、より大掛かりにお金をたくさん使って撮ってみました、という印象。で、犯人は1作目より面白くない。小泉今日子じゃないし(笑) 捜査官の負傷も1作目のほうが上。なんたって主人公だし。ラストの「署長の犯罪」も1作目のほうが「ありそう」感溢れてた。1作目より印象が強かったのは、警察官僚の政治的問題なのだが、残念なことにキャラクターレベルで失敗している。
真矢みきの女性キャリアが捜査本部長となる。彼女が1作目の筧利夫に相当するキャリア組の憎まれ役なのだが、経験不足で指揮ミスを連発した上、無神経な言動でノンキャリの反感を買いまくるというだけ。これじゃ「女性は感情的で統率力も決断力も欠いているから、リーダーとしては無能」という結論しか出てこない。フェミ的には大いに問題だろう(笑) キャラ設定の背景には、男女機会均等法うんたらでお飾りでもいいから女性キャリアが欲しい警察官僚上層部と、その意向を利用して出世をもくろむ野心溢れる女性という構図があるはず。そのようなしたたかな女性がこんな単純なキャラクターであるはずがない。上に対しても下に対しても必要とあれば躊躇無く「女」を使うだろうし、失敗の際の責任転嫁も男性以上に巧妙だろう。
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