三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

聾唖の人

 喫茶店で、隣の席の会話が耳に入ってきた。どっかの大学の先生と思しき年配の女性が、年下の男性相手に、講義するみたいにあれこれ話してる。話の内容からして、フェミ系の学者さんなんじゃないかと思うのだが、それはそれとして、
アメリカのケンタッキーに寂れ果てた炭鉱町があるんだけど、そこじゃ聾唖の人たちが馬鹿にされてて、特に白人で聾唖だったりすると、人間のクズみたいに言われてるのよ」
 と言うのを聞いて驚いた。アメリカの田舎ってのはそんなに恐ろしいことになってんのか。身障者を公然と差別するなんざ、どんだけ荒んでるんだ、と呆れた。
 で、店を出て、しばらくして突然エウレカした。聾唖じゃなくて、ロウアー(lower)だったんだ。
 あのなあ、下流とか下層階級とか貧乏人とか、ちゃんとした言葉が日本語にあるんだから、それを使えよ。それにしても、ロウアーなんて言葉を会話で使う日本人がいるとは驚きだ。ミス・ミナコ・サイトウ以来じゃないの?(笑) 
 ちなみに、彼女が言うには、その聾唖、じゃなくてロウアーの人々は、トランプ大統領の熱烈な支持層であり、これは日本で安倍ちゃんを支持してるのが、アベノミクスのせいで生活に困窮してるはずの田舎者なのと一緒なんだってさ。
 分かった? ロウアーの皆さん。しっかし、彼女自身とは無縁の「あちら側の連中」だと思って、上から目線で論評してるから、妙なカタカナで言い換えてるんだろうなあ。自分ごとだと思ったら、そんな言い方はしない。「俺たち貧乏人は」と言うことはあっても「俺たちロウアーは」なんて言わんでしょ。絶対に。
 悲しいだろう。自分も悲しい。この悲しみを怒りに変え、立てよロウアー。次の総選挙じゃ絶対に投票に行って、組織票頼りのパヨクを壊滅させてやろうな。