三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

オバマ大統領

政治経済その他の国難的ピンチにおいて、人生経験を積んだ老人と、未熟だがエネルギー溢れた若者と、どちらをリーダーとして選ぶか? 西欧諸国や日本なら難しい選択だが、アメリカにおいては下馬評通り後者の勝利。それも圧勝だった。ハリウッド映画だったら鉄板シナリオの、まさにその通りだった。
日本じゃ「初の黒人大統領」と無邪気に言っているが、違うんじゃないか? オバマは血統的父親がケニア人というだけで、アメリカ史的な文脈での「黒人」とは違う。
アメリカにおける「黒人」というのは、要するに「ルーツ」のクンタキンテ。アフリカから奴隷として強制連行されてきたひとたちの子孫だ。奴隷という「人語を解す家畜」同然の境遇から立ち上がり、数え切れないほどの闘争を通じて「アメリカ市民権」を勝ち取ったひとびとだろ。「黒人」という言葉には、そうした歴史的重みがある。
その「黒人」とオバマとは「遠い先祖が一緒」ちうだけで、事実上何の関係もない。