三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

やっぱ「酒」は無関係じゃんよ

 四度目の緊急事態宣言で東京都内の「酒類終日提供禁止」を要請したのが7月12日。今日から逆算すれば16日前だ。武漢肺炎の潜伏期間は最長で2週間。昨日の新規陽性者2800人、今日の3100人は「禁酒法」以後の感染ということになる。無理くり因果関係をこじつけるなら「禁酒法」のせいで陽性者が増えた、ちうことになる。

「ふざけんな開店」を断行している飲食店も一部にあるものの、大多数のお店は「禁酒法」に従っている。なのにこの数字だ。で、要請に従わずに酒類を提供している飲食店がクラスタになったという例は無い。あったらそれこそ「鬼首」状態で報道されるだろうが、そんな例がありますか?

 オリンピックも感染拡大とは無縁。海外からの選手その他関係者が入国し始めたのは主に今月半ばから。陽性者がいたとしても、彼らからのクラスタ発生は無い。

 じゃあ、何で陽性者が増えてんだ、という話になるが、「風邪なんてそんなもんでしょ」としか説明のしようがなかろう。寄せたり引いたりと「波」が続いているだけ。それも「さざ波」。高齢者へのワクチン接種が進んだおかげで、重症者・死者は逆に激減している。

 しいて「犯人」を名指すとしたら、高齢者でしょう。先月後半あたりから、いち早くワクチン接種を済ませた高齢者が、安心して大いに活動しまくっている。ワクチン接種をしても感染はするから、無症状のまま、ウィルスをばら撒きまくっている、と。

 たったこれだけのことを理解しないパンピーが大多数なわけだ。で、「五輪を行ったせいでコロナ様がお怒りになっているだ」とか「禁酒法を徹底してコロナ様のお怒りを鎮めるだ。潰れる飲食店はコロナ様への生贄として捧げるだ」とか。まあ、そんな程度でしょ。昔の怪獣映画に出てくる「南の島の土人」と変わらない。

 そんな連中に保守政権が忖度するなら、秋の総選挙を待つまでもない。日本の未来は真っ暗。奈落へ向かう高速道路を一直線であろう。

この「一撃」は効くかもよ

共産「居酒屋の灯を消すな」 酒類自粛の不満受け皿狙う - 産経ニュース (sankei.com)

「五輪中止」を[争点」に掲げ、中止には至らなかったものの「無観客」という成果をゲットした共産党の、次なる一手がこれだ。

 うちの嫁さんは早くも「次の選挙は共産党に入れる」と言っている。飲食店イジメの極致たる「酒類終日提供禁止」に心底腹を立てていたから、まあ、仕方がないかもしれん。ゴリゴリの反共保守であるおいらは、絶対に入れませんけどね。

 にしても「自由」と「民主主義」を看板にした保守政権が、情弱高齢者に忖度しまくって、「民主的」とは到底言えないやり口で飲食店の営業の「自由」を妨害する。閉店廃業にまで追い込もうとしている。

 その結果、「自由」とは無縁で「民主主義」は看板だけの反日野党の「イメージ戦略」を許すことになる。「禁酒法反対」とも「営業時間短縮反対」とも言わずに「居酒屋の灯を消すな」「SAVE酒場文化」「#コロナ自粛には補償を」と、耳当たりの良いことしか言ってない。「若者たちが居酒屋で夜中まで酒を飲んで盛り上がる自由を!」なんて絶対に言わない。高齢者票が逃げちゃうからね。

 というように分析してみれば、きわめて優れたピンポイント狙いの「一撃」と評価できよう。

 この「一撃」は効くかもよ。

 2009年の「悪夢」を再現することになるかもしれんね。恐ろしや。

 

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「正義」は最高の娯楽

 小山田の件について、ちょっとでも弁護がましいことを言うと「お前も同罪だ!」と抗議が殺到するんだそうだ。「爆笑問題」の太田みたいに。まあ芸人ならそこまで計算の上で言ったんでしょうけどね。善男善女恐るべし。

 イエス様は姦通女の石打刑に出くわして「君たちの中で罪の無い者が最初に石を投げなさい」と諭したら、群衆は恥じて解散したそうだ。今回の件で言えば、善男善女は何の躊躇もなくタクワン石くらいにでかいのをばんばん投擲し、女もろともイエス様までも処刑するのだろう。なんたって善男善女ですから。罪なんて耳糞ほどもありませんから。

「正義は最高の娯楽」とはよく言ったものである。

 ああ、おいらはイエス様では無いのはもちろん、そもそも小山田の件なんてろくに知りませんし、知ろうとも思ってません。知らないので弁護もできませんし、逆に「正義」に与する契機もありません。石を投げつけるのはやめてくださいね。

小山田キャンセル

 小山田某の件は具体的には知らんし知りたいとも思わんのだが、こういう手口でやられたら、過去の言行を発掘されて「キャンセル」される音楽家、芸能人、スポーツ選手、政治家その他いくらでもいるんじゃないか?

 アメリカあたりじゃクラスメートの問題発言(レイシズム系がベスト)を記録しておいて、その子が大学に推薦入学決まったところで拡散し、推薦取り消しを狙う、なんて例もあるそうだ。得意満面の優等生が、一瞬にして泥にまみれる姿に快哉を叫ぶわけだ。さぞかし気持ちがいいんだろうなあ、と胸糞が悪くなる。

 日本でも、ここ何十年かで世間的な「価値観」がずいぶんと変わっている。「いじめられる方にも問題があった」「レイプされたのは扇情的な服装をしていたから」「自殺するなんて、精神的鍛錬が足りないから」 現在ならどれも「アウト」だろ。発掘されたら致命傷だ。煙草の煙を相手にぷーっと吹きかけて「細かいこと気にすんなよ」と笑ってる動画が拡散されたら、「人殺し!」と嫌煙ファシズムが炸裂する。

 小山田がやらかしたのは、さぞかし不快感を刺激させられるようなことなんだろうと想像するが、それを知って「わたしが不快な思いをしたから、キャンセルされるのは当然」と短絡して、何の疑問も抱かない善男善女の姿には、恐怖すら感じる。

 一つ予言しよう。「大豆ミート」が普及し、さらに「培養肉」が商業ベースに乗った未来。食肉目的で動物を屠殺することが禁じられた未来だ。そこで、あなたの動画が発掘されて、テレビで放送される。分厚いステーキを、旨い旨いと食っている動画だ。「これは培養肉ではありません」とテロップが被さる。「神戸牛品評会優勝はダテじゃない。完璧にうっまーい!」とあなたの声。

 そこに別動画がインサートされる。「優勝」の花輪をかけられた黒毛和牛の身体をぺしぺし叩き「こりゃ素晴らしい肉付きだ」と笑うあなたの姿。

「これは、人間としてどうでしょうか?」とコメンテーター。
「屠殺禁止法以前の映像とは言え、肉を食うのを心から楽しんでいるように見えます。一片の罪悪感も、殺された牛に対する同情もなく」

「わたし、正直、吐き気がします。こんな人の音楽を使うなんて、常識じゃ考えられません」とひな壇の女性タレント。

 はい、キャンセル確定。あなたの創作物はメディアから抹殺されます。未来永劫、誰もあなたに「仕事」を依頼しません。

禁酒法のアホらしさ

 昨日の都内の「感染者」は1410人だが、ネットに転載されてたNHK報道によれば、感染した場所が「家庭内」が一番多くて289人、次が「職場内」で109人、「施設内」47人、「会食」37人。その「会食」は、例えば「法事」みたいに会場設営してケータリングで、イマドキですから酒無しで、というのもあるでしょう。「会食」感染者37人中、「お酒を出している飲食店」での感染例は何人なんでしょう?

 1人もいないんじゃないかと推察する。「酒出し飲食店」での感染例があったり、さらにクラスタでも発生してたなら、鬼首状態で報道するはずだから。

 今現在も進行中の「禁酒法」による「飲食店イジメ」が、いかに無意味でアホらしいか分かる。医薬品に例えるなら、薬効(感染拡大防止)があるかないかはよく分からないが、副作用(飲食店へのダメージ)があるのは確実、という薬。そんなもんを処方されて、文句1つ言えやしない日本人大多数は、どんだけアホなんだ、ということ。

西村が悪いわけじゃない

 テレビや新聞に日々恐怖を煽られ「ゼロコロナでわしらを安心させてくれ」と合唱する高齢者の支持を得るためには「より厳しい対策」を打ち出すことが必要。でも、オリンピックは左翼政党との「係争案件」化して、やめるわけにはいかない。民間病院のコロナ病床を増やさせようにも、医師会(超有力な支持団体)が頑強に抵抗する。

 唯一うまく行っているのが「飲食店イジメ」。最初に「時短要請」をした時に、店主たちは受け入れた。「店の売上が減るのは辛いけど、コロナ感染を少しでも防ぐことにつながるなら協力しましょう」と言ってくれた。「時短要請」を延長した際にも従ってくれた。お! これはいけるじゃん。どんどん行こう。さらに「より厳しい対策」として、「酒類の終日提供禁止」を要請した。バーや居酒屋で「酒を出すな」というのは、八百屋に「野菜を売るな」、魚屋に「魚を売るな」というのと同じこと。営業を禁止するに等しい。それでも大半の飲食店は要請に応じた。

 さあ、高齢者にアピールだ。

「ゼロコロナに向けて、より厳しい政策を打ち出しました。その効果は目に見える形であらわれております。皆さんの周辺でも廃業したバーや居酒屋があるでしょう。それはさらに増えることでしょう。ゼロコロナ実現の日まで、がんばります。応援よろしくお願いいたします」

 ところが、ごく少数ながら要請に従わずに酒を出し続ける飲食店が出現した。時短要請にも従わない。酒を出さない店がガラガラなのとは対照的に、酒を出す店は大繁盛。「正直者が馬鹿を見る」をそのまま絵にした状態。「何とかしてくださいよ」と地元商工会(これも有力な支持団体)が地元選出議員に訴える。議員はそれを政権へ上げる。

 酒を出す店に中止を要請しても無駄。要請を拒否しての確信犯なのだから。反則金を課すならば、違憲訴訟を起こされる可能性もある。現にグローバル・ダイニングが東京都相手に起こしているような。

 そこで、頭の良い役人たちが知恵を出す。「酒の卸を締めて供給を停止すりゃいんじゃね?」「金融機関にも声をかけて融資を停止するとか言わせりゃさらに効くんじゃね?」

 そのことを馬鹿正直に発言した西村は、世論とマスコミの袋叩き。でも、西村が悪いわけじゃない。誰が悪いって、それは……