三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

コミック版「JKハルは異世界で娼婦になった」

 原作はちと面白そうに感じたが、読むに至らなかった。まんがで意図するところが見えた。「異世界転生物」さらに「その手の異世界」に対する異議申し立て、否定だ。男女問わずオタクや「陰キャラ」には、素晴らしい夢の世界かもしれんが、リア充の尻軽女子高生にとっちゃ「苦界」でしかない。男尊女卑のマッチョ世界で身体を売って暮らすことが、楽しいのか? 楽しいわけがない。自分の「特技」として娼婦を演じ、金を稼ぐ中に、いくばくかの楽しみも、達成感もあったとして、その先には何もない。で、これは考えるだに恐ろしいことだが、転生前の実人生においても、身体を売って暮らす先には、何もないのだ。つまり、「異世界で娼婦になったJKハル」にとっては、異世界でも実人生でも「ノーフューチャー」。その事実を見据えるところから、物語が始まるのだろう。

 …で、原作を読んだら、意外なおもしろさに脱帽させられた。「こうきたか」と。併読おすすめ。