なるほど、こういうまとめ方があったのだ、とあきれつつ、呆然としつつ、感心した。そもそも「地球と人類の戦争」という思考実験みたいな設定から始まったお話の風呂敷をとことん広げた最後に、最小限まとめました、という感じか。
こういう小説を書いた西尾維新の並外れたユニークな凄さって、現在日本の読者のうち、どのくらいが評価しているのだろうか。「文壇」的にはゼロだろうし、エンタメ業界の支持もけして高くはなさそうだ。自分としては、かくもクソ長いお話を、最後まで放り出さずに読ませるリーダビリティの圧倒的な高さを評価し、参考としたいところだ。