「格差」は世の常なのだが、「極端な格差」を解消しようってのは、実際のところ、「下級民」の窮状を救うのが第一目的じゃない。「上級民」の安全を確保するため。
「下級民」がノーフューチャーになって「無敵の人」化し、「上級民」に牙を剥いたら困るでしょ。せっかく大金かけて育てたドラ息子を殺されたり、ドラ娘をレイープされたりしたら大損だから。
日本は銃規制がしっかりしているから、まだ大丈夫だが、最近のアメリカを見れば、どんだけとんでもないことになり得るか想像がつくだろ。警察にいくら予算を使えばいいのか分からない。それ以前に警察官のなり手が無くなる。身体張って無法者と戦った挙げ句に、訴追されるんじゃ割に合わない。
警察が頼りにならないから、「上級民」はガードマンに固く守られたゲーテッド・コミュニティに立て籠もって暮らすことになる。ゲートの「外」は？ 知らーん、と。
そうした事態を未然に防ぐため、格差が行き過ぎないよう是正する。そのために少なからぬ税金が遣われるとしても、命には代えられない。もちろん「上級民」の命。「上級民」の命と安全と豊かな暮らしを守るため。身も蓋もない話だが、それが事実。
