京都議定書を守るニッポンはバカである! 科学的見地から「正論」を斬る
と帯にある。著者は「地球温暖化」も「ダイオキシン」も「外来種(ブラックバスとか)」も「自然保護」も、すべてウソとホントが混じった眉唾モンであるとする。
「外来種」の例としては、日本にペットとして移入されたタイワンザルの野生化による、亜種であるニホンザルとの交雑が挙げられる。これを「遺伝子汚染」とレッテル貼りし、タイワンザルおよびタイワンザルとニホンザルとの交雑種を捕獲、絶滅させようとする方針が決定され、実行されている。著者は「ナチズム」であると糾弾する。
その一方で、日本では絶滅したトキの亜種である中国産トキを移入し、繁殖させ、やがては野生に戻そうというのは、矛盾もはなはだしい、と。
なるほど、説得力がある。一読お薦め。
- 作者: 池田清彦
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/02/01
- メディア: 新書
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