三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

映画「ガメラ 小さき勇者たち」

こども連れて劇場で観た。大人の目から観ればツッコミどころがいくらでもあるが、全体として佳作。「夏休み映画」にこそふさわしかった。以下、良かった点を記しておく。
1.生活感がある。舞台は志摩の漁港町だと思うのだが、食堂も隣の真珠屋も、実にリアルだった。怪獣映画のような非日常感覚をテーマとした作品では、日常感覚がとても大切。日常が、怪獣出現により非日常に変質するところが大切なのだがら、日常をキチンと描かなければ全てが絵空事と化す。
2.敵怪獣が怖い。「人間を食う」という属性が一番。平成ガメラでは最初のギャオス以来の設定だと思う。「大きさ」の重要性も分かった。高層ビルに並ぶようならば、巨大すぎて実感が無い。全長20メートルほどのイグアナ型で、人間を襲ってバクバク食うというところに、実感としての恐怖がある。
3.ガメラがバカっぽい。「精薄っぽい」と書くと問題あるか。書いてしまったが。全体として人間を守って敵怪獣と戦っているんだが、その場その場の「本能」でやってる感じで、闘志が感じられない。それが「こども」を実感させる。
4.自衛隊が活躍しない。映画の初めのほうに「巨大生物対策委員会解散」てなニュースをテレビで流していたから「設定」だったのだろう。自衛隊が正面から攻撃したら鎧袖一触のイグアナが、自衛隊出動が無い故に人間を食いまくり、ガメラが救う、てな展開はベタながら正解。