三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

「トーク・トゥ・ハー」

レンタルDVDで観る。パトリス・ルコントっぽいテイストのスペイン映画。
交通事故で植物人間状態になったバレリーナを献身的に看護する男性看護師と、失恋で傷ついた女性闘牛士を取材する男性ルポライターという、二組の男女の物語。最初は二つの話が平行して語られ、全体としてどういう話なのかよく分からない。女性闘牛士が牛に負けて植物人間状態となり、バレリーナと同じ病院に収容されたところで、「なるほど」となる。「植物状態の女性を世話している」という共通項で、看護師とルポライターの間に友情が芽生える。
その後、女性闘牛士には失恋相手の男性闘牛士がヨリを戻しに来て(彼女は依然植物状態のままなのだが)ルポライターは居場所が無くなる。看護師にも「事件」(これは絶対のネタバレ故、書けない)が発生して病院を去る。
その後の男二人の「友情」の物語が、この映画の本質ではないか、と思った。ホモセクシュアルではないが、そう誤解される可能性まで確信犯的に踏み込んだ「男の友情」。端的には、友人の「悲恋」をマットウさせるために、出来ることなら何でもやるぜ、てな話。その「悲恋」が、女から見れば「ストーカー」でしか無くても。
ピカソヘミングウェイ経由で闘牛に興味があり、スペインに行く機会があったら、いっぺんナマで観てみたいと思っていたので、闘牛関係の映像はとりわけ興味深く見た。この映画で女性闘牛士を演じていた女優さんて「本物」? 闘牛シーンがえらくリアルに見えた。

トーク・トゥ・ハー スタンダード・エディション [DVD]

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