三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

レオノール・フィニ展

渋谷の東急Bunkamuraにて。自分もご多分に漏れず澁澤龍彦経由。「幻想の画廊から」で知って以来、一度モノホンを観てみたかった。ようやっと叶った。
感想だが、ぱっと見には目をひくが、どうにも俗っぽい。抽象性の高い「鉱物の時代」がマシだが、ハヤカワ文庫SFのカバー絵みたい。絵そのものよりも寓意や象徴で「読ませる」類の絵って、あきられるのも早い。たちまち目垢にまみれる。(骨董マニアみたいだろ。ふふ) でもまあ、何枚か「こら欲しい」と思うのもあった。絶対買えんが。
「レオノールのパリの家」(このくらいのフランス語なら分かるぞ)てなビデオクリップを流していて、高価そうなアールヌーボーの照明器具やら、自分の絵やら置物やらがごちゃごちゃ飾られたアパルトマンの中を、カメラがなめるように映していく。と、猫がいる。猫の置物も多いのだが、ナマ猫だ。10頭以上いる。彼女が生前飼っていたお猫さまたちだと思う。美術品だらけの部屋の中を勝手気ままに歩いている。油絵のキャンバスでツメを研いだり、蔵書におしっこかけたりしないのだろうか、と他人事ながらちと気になった。
入場料1200円。図録2000円も当然ゲット。
公式サイト:http://www.bunkamura.co.jp/museum/event/fini/