良く書けている。ライトノベルの童貞厨房ミステリとしては、かなりの水準なのではないだろうか。他の作家作品をほとんど読んでいないので断言はできんが。ちうか、この程度が仮に「平均」だとしたら、ジャンル自体を見誤っていた、と反省すべきであろう。
「りすか」でひどく気になった「やりすぎ感」が西尾の戦略であることを確信。恋愛対象が実妹だろうが、売春婦だろうが、人殺しだろうが、世界は平和だ。世界は壊れたりしない。充実した学園生活が送れる、と。
てか、そんな自分ひとりの「世界観」で「世界」を語りたがること自体、童貞厨房の指標なのだが。→「セカイ系」
そこまで分かっていたのかどうかは知らんが、このタイトル一つだけでも、西尾の言語感覚の鋭さに感嘆する。
- 作者: 西尾維新,TAGRO
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/11/08
- メディア: 新書
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