http://comics.yahoo.co.jp/
ちと渡世の縁あって初めて覗いてみた。
復刻復刊も成らず、著作権者が投げ売ったような作品ばかりと思いきや、名作の数々。また、個人的に「おお！」と感動するタイトルもいくつか見つけられた。松森正「木曜日のリカ」とか、山上たつひこ「光る風」とか、田辺節雄「戦国自衛隊」とか。
何冊か「立ち読み」してみる。数秒でダウンロードされ、すいすい読める。今時の若いシトには当たり前かもしれないがねえ、32K、56K時代はエロ画像一枚拝むんでも大変だったもんさね。ブロードバンド万歳である。閲覧ソフトも簡単にインストールされるし、以前のような「技術面の障壁」は解消されたように思う。
だが、画像それ自体のクオリティーは正直今ひとつ。オフセット印刷並みとまでは言わない。せめてルビが読めるくらいの精度が欲しい。パソコン画面の解像度の問題でもあるのだが。
購読期間80日で1冊税込294円というお値段はちと高い。ブックオフ100円コーナーに慣れた若い連中なら、なおさらだろう。単に金額ではなく、本質的に。
ブックオフ100円本から、まんだらけでン千円ン万円つけて売っている絶版コミックスまで、代価を支払うことにより「本それ自体」を所有することができる。ヤフーコミックの場合は、期間限定の閲覧権を得られるだけだ。「本を買う」というより、レンタルコミックを借りたり、まんが喫茶で読んだりする感覚に近い。
だったら、お値段も「レンタルコミック並み」でなければ、購読意欲を促進できないのでは無かろうか。
