三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

寿命今後20年で1000歳以上に?

なんとも胡散臭い「研究」だが、仮に実現したとする。千年も生きられたらおもしろかろうと思う反面、あんまり意味が無いようにも思う。「人生五十年」と言われてた時代の人間の一生と「八十年」時代の一生で、後者が1.6倍(当社比)豊かになったとは思えん。むしろ逆かもしんない。
長く生きればその分大きな仕事ができそうに思うが、業績と寿命はあまり関係がない。アレキサンダー大王もイエス・キリストも三十代で死んだ。樋口一葉は享年24だ。一般の平凡人にとっても同じこと。なぜかと言えば「締切のない原稿はいつまでたっても完成しない」からだ。
遊んで暮らす人生なら千年は楽しいかといえば、それも怪しい。年をとるにつれて時間の感覚が変わっていくからだ。こどもの頃は夏休みの一日に「永遠」を実感できたが、おとなになれば単なる一日でしかない。老人になればなるほど短くなっていくだろう。1000歳になれば、まばたき一つする間に一日が過ぎ去るのかも。結局「体感人生」は50歳でも1000歳でも変わらないのでは。
ようするにだ、せいぜい八十年しか生きられないと分かっているからこそ、千年の寿命がすばらしいもののように思えるわけで、現実に千年生きられるということになれば、ありがたさはさほど感じられないのではないか、と思うのである。
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