三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

「高慢と偏見」

故あって読んでいるところ。18世紀末のイギリス女流小説で、恋愛小説の古典として名高い。ジェーン・オースティン21歳の処女作。下巻巻末の解題で、訳者の富田彬は、

この『高慢と偏見』のような構成のととのった、登場人物のそれぞれがその性格に従って明確に描きわけられている小説が、うら若い女性の手になったということは、ちょっと信じられないくらいである。

と書いているが、このひとは少女まんがの一つも読んだことも無いのだろうか。10代の小娘さまがたの作品で、それなりに「構成がととのい」「キャラが性格に従って明確に描き分けられた」恋愛ものがいくらでもある。ちうか、恋愛を人生最大のイベントと信じられる「うら若い女性」だからこそ、このような作品にエネルギーを集中できるのではないか、と思うのだが。

高慢と偏見〈上〉 (岩波文庫)

高慢と偏見〈上〉 (岩波文庫)