「ヤングアニマル嵐」の西岡秀明「職業・殺し屋。」が面白い。最新号の、新興宗教教祖殺しは凄かった。最初から読もうとコミックス2巻までゲット。
要するに「必殺仕事人」なのだが、味付けが濃ゆ濃ゆの超特濃。快楽原則に思いっきり歪められたロリエロ巨乳キャラと暴力と流血と殺人。そのくせ、勧善懲悪はストイックなまでに貫徹されている。悪人は確実に殺され、善人は確実に救われる。エンターテインメントはこうでなくっちゃ。
藤田和日郎がいっとき、殺人狂の探偵を主人公にした猟奇まんがを描いていたが、それを地平線の向こうまで拡張した感じ。マッチ売りの少女娼婦を苦界から救い出すために、町の悪党どもを皆殺しにする、赤頭巾ちゃん＆狼、てなテイストだ。
キャラの壊れっぷりが尋常じゃない。最愛のものを殺した記憶を封印するために殺人を繰り返す蜘蛛、殺人とセックスが不可分のニンフォマニア蟷螂、「悪い子」を出刃包丁で解体しシチューにしてしまう死織。全員が独特のスタイルを貫いている。綾子先生もそうなのな。メガネいっちょの全裸で鉄パイプ使って撲殺、というスタイルにこだわり続ける。相当使い込んだのか、鉄パイプが微妙に曲がってるのも味がある。
作者がノリノリに楽しんで描いている様子が伝わってくる。
ISBN:4592133609
