三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

慎太郎考

石原慎太郎のパワーについて考える。
何よりも先に、基本的に善人なんだと思う。そして自分自身を強者と認識している。ニーチェ的な「よい」だな。ルサンチマンとは無縁の。屈折やら自虐やらが無いから、何を言うにしても、それは慎太郎の「本心」。これが大衆の人気を獲得した一番の原因だろう。
加えて慎太郎は、日本人一般が重視する「空気」を無視して、いつでもどこでも言いたいことを言う。「空気」と多大な摩擦が生じても「本心」だから、日本人的には批判が難しい。日本人にとっての「本心」てえのは、これがあなた、欧米人にとっての「神」に匹敵する絶対原理なんだから。結果、慎太郎は「無敵キャラ」に成長してしまった。
朝日に代表される批判系マスコミ(「非・翼賛系」とプラスに受け止めて欲しい)には「保守系政治家に対する失言期待」が基本にあるが、慎太郎には通用しない。日本的な「失言」とは、「空気」を読まずにうっかり出してしまった「本心」を「本心ではなかった」と取り消すところに発生する現象だから。
慎太郎が何を言っても、それは常に「本心」で、それを「失言」視する朝日は、慎太郎の「本心」を十分に理解してないということになる。日本人一般にとっては、慎太郎常勝、朝日常敗と相成る、と。