三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

渋谷

渋谷は相変わらず、若くておしゃれで小便臭い。いや実際の話、おしゃれビル109から地下鉄半蔵門線へ下りていく階段が、必ずと言っていいくらい、コンクリートに染み込んだ小便の匂いがプンと立つ。近在の飲食店で飲み食いした奴らが、毎夜立ちションしてるんだろう。渋谷に限らず、流行の盛り場に共通した現象だ。おしゃれなイメージが人を呼び、人が人を呼んで、有象無象が集まる。インフラが破綻し、道路は車で溢れ、トイレも溢れる。ゲロゲロ。若い衆の流行は、雑誌で見るのが一番だな。現場は臭すぎる。
飲食店の接客レベルが最低なのもまた必然であろう。若くて田舎モンで貧乏な連中が目白押しに押し寄せるから「良心的なサービス」が成立しない。とことん馬鹿にして、最低のサービスと最低の飲食物しか提供しなくても、立地と店構えさえおしゃれなら、いくらでも客がやってくる。接客業としてのモラルが地に落ちるのもむべなるかな、だ。
一つ思い出した。バブル全盛の頃、渋谷界隈の店で雑誌がらみのイベントをやることになって、電話かけて店の所在地を聞いたことがある。「マスター」と称するあんちゃんから「ファイヤー通りです」と堂々と言われて、どこか分からずに所番地を聞いて「ああ、渋谷消防署の通りね」と確認したら、マスターの機嫌が如実に悪くなった。自分じゃ意識して無かったのだが、「消防署の通りね(クス)」と鼻で笑ってしまい、それがマスターの気に障ったのだろう。そうだよなあ、「ファイヤー」のほうが「消防署」よかずっとおしゃれで、誇りをもってそう告げたのに「消防署(クス)」じゃ、へこむよなあ。
余りもんの野菜を時給ン百円の学生バイトが適当に盛り付け既製品のドレッシングぶっかければ「シェフの気まぐれサラダ」1500円が出現する類の店だ。数年後近所に行ったら看板が無くなっていた。潰れたのかもしれないが、内装と屋号を変えて今も営業しているかも。十分に有り得る。同じ場所で営業していた店も、入ってみなかったから分からないが、大同小異のバブル店だったし。