三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

「お姫様とジェンダー」

若桑みどり「お姫様とジェンダーちくま新書を読了。いや、ちょっとした付き合いで読まされたんよ。
奥付をみたら2003年6月新刊。で、未だに「エンゲルス」かよ、「家父長制」かよ。相変わらずなんだねえ「業界」は(笑) で、毎年毎年、世間知らずのお嬢様がた(川村!)が洗脳されてるわけだ。酷い話である。
要するにディズニーアニメのプリンセスストーリーを槍玉にあげて、フェミ的に批判しているのだが、そうしたやり口自体が非常に下らない。「王子様などいないし、万一いたとしても『待ってるだけ』でゲットできるわけがない」というのは男女問わず大人の常識。フェミに説教されるまでもない。
その「ありっこない」ことをあえて描くのがファンタジーの面白さ。その背景に伝統社会における男女の役割分担(あえてジェンダーというフェミの特殊用語を使ってあげてもいい)があるのは当然だが、ファンタジーがアホくさいからといって、ジェンダーをまで否定するのは不当。
ジェンダーが背景にあるから、そのようなファンタジーがエンターテインメントとして成立しているのであり、ファンタジーで洗脳された結果、ジェンダーがはびこっているのではない。その証拠に、フェミの批判を受けて、「行動的なプリンセス」を登場させるようになって以来のディズニーアニメは、以前と比較して興行的に成功しているとは言えない。
まあ「思想的害毒としての米帝ディズニー」という一点においては、三鷹もまったく同感なんですが(笑)