三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

MT車ならでは、のこと

初めて操縦した「エンジン付きの乗り物」が、5MTの原付バイク(ホンダCB50)で、普通免許取った後もクルマよりバイク(5年乗ったCB400とか)を運転する機会のほうが多かったので、そうなのかもしれないが、まずエンジンがあり、それが回って、車輪にパワーを伝達して、車体が動き出す、ちうのが「基本感覚」なのだ。
で、エンジンのパワーやトルクがどのくらいか、とか、トランスミッションのギア比がどうか、とか、車重がどうか、という「諸元」を有機的に結びつけることにより、「乗り物全体」の特徴を理解する、と。
公道を走る限りにおいては、エンジンが非力な方が、あれこれトライせざるを得なく、結果として理解が深くなる。CB50のエンジンは6.3馬力で、トルクも悲しいくらい細かった。そんでもローギアでぶん回せば、そこそこの加速は得られた。ちうか、ぶん回さなきゃ後ろのクルマに煽られた。ドライバーのマナーと民度が、現在よりずっと低かった時代の話(笑)
MT軽自動車の運転が楽しいというのも、そうした体験の延長にあるのだと思う。
まず50馬力のエンジン。それを回して、ローに入れてクラッチ繋いで発進。800kgの車体が動き出す。その瞬間、心のどこかで、ほんのかすかだけれど、初めてバイクを操縦した「感覚」を思い出す。「その時」と「今」との「感覚」を結ぶベクトルが、もっともっとその先へ、と、「エンジン付きの乗り物」を運転する楽しさを鼓舞する。
そういう風に出来ているのではないか、と考えている。