三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

出版デジタル機構

電子出版のインフラ整備を目的とした新会社「出版デジタル機構」設立

http://sankei.jp.msn.com/life/news/120329/bks12032920120002-n1.htm

5年後に電子書籍点数を現在の約20万点から100万点に増やし、約2千億円の市場の実現を目指す。

とのこと。100万点とはまあ凄いスケールのお話である。
読者すなわち本のユーザーが気になるのは、電子化の優先順位であろう。電子書籍を既に愛用しているユーザーにとって、ニーズが最もあるのは新刊書。中でもベストセラーのエンターテインメントだ。H野K吾先生とかさ。それらを真っ先に電子化してくれれば、100万点、いや10万点、1万点すら必要ない。数千点レベルで電子書籍市場はイッキに拡大する。「5年で2000億円」に数倍する勢いで。
それとは逆に、上記の人気書籍はあくまで「紙」のまま抱え込む一方で、何年も前に出したがろくに売れず、今や完全に動きの止まった絶版寸前の、「電子化してちょっとでも売れたらめっけもの」てな書籍を何万点、何10万点電子化したところで、市場は閑古鳥が鳴くままだろう。
版元各社がどちらの道を選択するのか、読者は見守っている…と三鷹は思う。あくまで個人的な感想として。