初めて行く。
「作り物でも、ここまで作り込んでくれれば満足」というのが率直な感想。「本物」だってしょせんは誰かが作ったものだし、最高の材料と最高の技術の所産とは限らない。そうじゃないもののほうが多かろう。入ってすぐが「ヨーロッパの港町」をイメージした作りになっているのだが、ドイツやフランスの観光用「旧市街」と比べても違和感が無い。これがパチモンなら本場「旧市街」もパチモンだろう。「アラジン」の中近東風コーナーは、現実の中近東の町のほうが作りもん臭いかもしれない。インカだかマヤだかのピラミッドも同様。で、当初の感想に至る。
ディズニーランドの場合、個々のアトラクションがエントランスからして「世界」作りが良くできているというレベルなのに対し、シーは敷地に入ったところから「世界」が作り込まれている。だから、アトラクションをやらずに、外を歩き回っているだけでもけっこう楽しめる。その分「大人仕様」なのだと思う。
一番気に入ったのが「ポートディスカバリー」。レトロモダンというのか、スチームパンクというのか、真鍮製のボイラーみたいな機械が空を飛ぶジュール・ヴェルヌ的世界を再現している。夕焼け空を背景にした「絵」が素晴らしく、何枚か写真を撮った。ＳＦ小説じゃ、サイバーパンクにハマった反面、続くスチームパンクにはついていけなかった自分だが、より豊かな鉱脈はこちらのほうにあったようである。
