この吾妻ひでおというまんが家は、最近の若いひとは知らんかもしれんがネエ、おたく史観に基づく日本まんが史においては、手塚治虫の次の石ノ森章太郎や永井豪の次ぐらいには位置する偉いひとなのだ。
その偉人の久しぶりの新刊が「失踪日記」。タイトル通り、仕事に煮詰まっての突然の失踪から、自殺未遂、ホームレス、配管工、アル中、精神病院と、すべて実体験。すげーとしか言いようのない内容だ。
数年前、某誌で目撃した時はキチガイの落書きみたいなあからさまに歪んだタッチだったのに、絵もネームも安定している。アル中が直ったからだろうか。
自分自身アル中であることを自覚しつつ酒とつきあう日々だから他人事じゃない。わずか一歩を踏み外すだけで家庭は崩壊する。世間から縁を切られる。酒はまっことキチガイ水だぜよ。
- 作者: 吾妻ひでお
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2005/03/01
- メディア: コミック
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