三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

シーラ・ナ・ギグ

「シーラ・ナ・ギグ」(Sheela na Gig,Seila na Gig)なるものを初めて知る。ヴァギナを大げさに示した裸体彫刻で、古い時代のイギリス、アイルランドの教会、城、その他の建築にみられる。ケルトの伝統に繋がる呪術的なもの。

 それが、アイルランドフェミニストによって担ぎ出さた。3月8日の国際女性デーを記念して、ダブリンでは、陰唇に22カラットのゴールドをあしらい、膣口に美しい釉薬をほどこしたシーラ像が、ゲリラ的に設置された、と。(「クーリエ・ジャポン」)

【画像】 「裸でしゃがみ込み、女性器を手で広げて見せる」シーラ・ナ・ギグ像の謎 | クーリエ・ジャポン (courrier.jp)

 平塚らいてうの「元始、女性は太陽であった」もそうだが、フェミニズムにおいては、古代(ヨーロッパじゃ十字教以前)のカルトがしばしば掘り起こされ、担ぎ出される。それはしかし、エロスと生殖のシンボルとしての「女/母」であり、近代フェミとは真逆のベクトルなのではなかろうか。近代フェミの実像は、中世の修道院であり、ただし、ジーザス以下、神も天使も聖人も全員去勢され、女性に置き換えられている。その修道院の寒々としたドグマこそが近代フェミニズム。古代の豊穣の真逆だ。