三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

島田裕巳「宗教消滅」

 興味深い事柄がいくつか。ヨーロッパでは教会税払うのが嫌さに十字教徒が減っていて、教会が成り立たなくなり、売られたりしてる。で、最も多いケースが新月教のモスクに転用される例。そして新月教がヨーロッパを席巻しつつある、ということ。

 も一つ、韓国の十字教徒の少なからぬ部分がシャーマニズムと習合している「偽の十字教」だということ。

 著者が指摘する3つのトレンド。

1.先進国の宗教衰退

2.新興国福音派拡大

3.新月教の拡大

 1と2は無問題。問題は3だが、新月教国以外の世界の、新月教徒受け入れと、それと平行しての新月教の穏健化世俗化で「丸く収める」以外に解決は無いように思う。抑圧すれば反抗し、先鋭化するのが理の当然だから。

 先日のフランスでの中学歴史教師斬首殺人テロで、フランスの新月教の指導者たちが弔問し、「共和国と信仰とを両立させる」と宣言したのが、その好例。新月教徒の大多数は「穏健」。それを迫害して「過激派」を育成するのは愚の骨頂。

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宗教消滅 資本主義は宗教と心中する (SB新書)

宗教消滅 資本主義は宗教と心中する (SB新書)

  • 作者:島田 裕巳
  • 発売日: 2016/02/06
  • メディア: 新書