三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

町探訪「三ノ輪橋」

 都電荒川線の終点。ああそうか。今は「さくらトラム」と言うのか。

 一言で言えば「地上げ寸前の昭和」で、香ばしい店がいくつも。元は鉄道本専門の古書店が、堕落して半ば屑本屋に落ちぶれた店。店内一周するが収穫無し。わずかに残った鉄道本、鉄道雑誌や時刻表以外、「買取」したのではなく、ちり紙交換から拾ってきたような本だらけ。外観を撮影。建物が妙に新しいのが逆に侘しい。

 その先、都電と並行して、けっこうな長さの「ジョイフル三ノ輪」なる、時空を越えた商店街に遭遇。起源は「大正」とのこと。超年代物のそば屋「砂場」、現役バリバリの風呂屋「大勝湯」、十条を彷彿させるお惣菜屋複数が繁盛している様子。でもお値段は十条ほどのキチガイ安さじゃない。フツーの安さ。餃子屋がなぜか複数軒ある。商店街の行き止まりが「荒川区立第一中学」。荒川区最古の中学か?

 脇道に弁天堂の表示があったので、見てみたら、小さな祠に石像が祀られている。縁起を読むに、どこぞの大名の下屋敷があって、そこの弁天池に祀られてた像をサルベージしたらしい。「三ノ輪」らしいエピソードである。人が捨てたものを拾って大事にする、てな。下屋敷は「石川屋敷」と呼ばれていたらしく、商店街に隣接する小公園に説明看板が出ていた。

 閉店中の洋品店のシャッターに掲示が2つ。「立入禁止」はいいとして「就寝禁止」はいかがなものか。

 かと思うと「トイボックス」なるラーメン屋があり、長い行列ができている。

 秋晴れの一日、そこそこの「カオス」を体験させていただいた。ありがとうございます。

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