三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

手段の目的化

 目的は「武漢肺炎の感染拡大防止」で、そのための手段が「自粛」なのだが、情弱層(多くは高齢者)は「自粛」自体が目的となり、さらに「自粛しない者」への攻撃が優先目的となる。とりわけ「再開したパチンコ屋」に対して。「パチ屋が感染クラスタになった例は無い」というファクトは無視し、エビデンスもないまま、「社会の敵」と糾弾する。

 で、衆を頼んでパチ屋に抗議に出かけ、行列してるパチンカスと罵り合うわけだ。パチンカスの中に感染者がいたら、自分らも感染する危険が高いだろうに。

 パチンカスの方だが、パチンコをする目的は「勝って金を儲ける」ことだろう。パチンコはあくまで手段のはず。ネットで「パチプロ」が語るところによれば、「今営業しようとしている店は出玉を絞ってる」そうだ。そんな店で打っても「勝つ」ことは難しかろう。それでもパチンカスは行列する。「パチンコをすること」それ自体が目的となっているから。

 で、抗議団とパチンカスと合わせて、全体として「社会的活動」を増大させる。刺激的な「絵」が撮れるテレビは大喜びで取材班を送り込む。視聴率も稼げて、スポンサー様もお喜びになる。「経済効果」も見込めるというわけだ。

 結果「8割減目標」とは真逆の方向に事態が進行するのだが、そんなこと誰も気にしてない。