三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

ジブリのヨーロッパ

 まあ、ジブリファンなんてのは浅薄なもんで、「魔女宅」の漠然とヨーロッパっぽい「絵」をいいと思ってて、それが日本になっただけで幻滅なのだろう。

 そのヨーロッパにしても、現実のヨーロッパがナチュラルチーズなら、ジブリヨーロッパはプロセスチーズ。現実のヨーロッパから、キリスト教の重苦しさや戦争の歴史の陰鬱な暗部や、それに生身の人々の濃密な「体臭」を脱臭して、日本人向けに「調整」した加工品なのだが、おそらくファンはまったく気づいていない。それが本物のチーズだと思っている。

 まあ、それは仕方がないことでもある。そのヨーロッパのパンピーにおける「日本」は、今なお忍者で芸者で「太陽の帝国」で、そこにドラゴンボールプリキュアが乗っかってる珍妙なワンダーランド。現実の日本の鬱屈も、お醤油臭さもキレイに脱臭されてるわけだから。