ごくごく概観なのだが、リーマン・ショック後の世界株(アメリカ株)は数年で回復し、4年かそこらで元の水準に戻り、その後も成長したが、日本株はヨコヨコ相場で低迷してた。回復したのはアベノミクスから。
要するに、目端の効いた日本の金持ちは日本じゃなくてアメリカに投資してたんだ。だから日本株は低迷。アメリカは成長。デフレの日本で安く暮らして、インフレのアメリカでがっつり儲ける。合理的に考えればそれが正解。
でも、あまり「大きな声」で言われることはなかった。パンピー投資家までが全員アメリカに殺到したら、日本経済崩壊の危機だったから。日本株でさんざん含み損抱えながら、こらえてたパンピー投資家こそが、日本経済の大底を支えたのだよ。
それは今現在も変わらない。アメリカの経済成長率が日本の倍なら、同じインデックス投信やるにも、アメリカに全額打ち込めば、日本株の倍のリターンが期待できる。
経済成長率の低さの大きな原因である、日本の大企業のダメさについては、もっともっと自覚したほうがいい。端的には、いろんなところで露呈している。最近だとNECの「新卒1000万、どやぁ?」とか、日産の売上急落とか。
特に「新卒1000万」の類は、「ダメ田舎町のダメ町おこし」を連想する。
「ウチの会社もGAFAみたいになりたいんやが、どうすればええんやろか?」
「新卒の給料上げたらどや。GAFAは1億円出しとるそうやで」
「そらムチャやわー。社長のわしだって3000万しかもらっとらんのやで」
「思い切って1千万。これやったらフツーの新卒の3倍や。それにGAFAなんぞと違ってウチは創業120年の老舗や。バッヂ代合わせりゃ1億の価値があるで」
「それで十分や。新卒が殺到するでえ」
「採用しても、使えんやつは即刻クビじゃ。覚悟してくるんやな。ウチは甘くないでえ」
…まあ、何とかなるんじゃないの、老舗の看板で。知らんですが。