犠牲者の方々のご冥福をお祈りする。
放火テロによる前代未聞の大量殺人。そして犠牲となった方々を含めた、志高い優れたクリエイターたちが何年もかかって築き上げてきた仕事が、文字通り灰燼に帰した。これがガソリン担いだ狂人一人が、わずか数分間でやらかしたことだ。
いかにしてこのような重大犯罪が実行されたのか? どうすれば防衛できたのか? それを考えるのが、目の前に突きつけられた、喫緊の課題だ。
犯人自身のことは、あえて棚上げにする。「犯罪傾向を持つ狂人の予防拘禁」とか、そういう話にならざるを得ないし、それは現在日本じゃ不可能だから。
ガソリンが爆発物同様の凶器として悪用可能であり、その販売が規制されていない、というのが問題点の一つ。ビルの防犯管理体制に盲点がなかったか、というのが一つ。
後者が現実的に可能な対処方法か。不審人物は施設内に入れない。入口で所持品のチェックを行う。一目瞭然に不審な、何十リットルものガソリンに加え、刃物複数をも所持した犯人をノーチェックで建物内に入れてしまったのが、痛恨の失敗だろう。
また犯人は、犯行の数日前から、近所の公園などで目撃され、近隣住民に不審に思われていたと言う。その時点で警察官が職質していれば、刃物の携帯が露呈し、犯行前に拘束されていた可能性大だ。
パンピーとしてできることは、職場も含めた自分の生活環境の、不審人物を目ざとくチェックし、警察も含めての情報共有をはかることだろう。それが最低限の自己防衛である。