三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

近況…というか、この半年ぐらいのこと

 久びさ(17年11月からだから1年3か月ぶり。実質は17年2月からだから2年ぶり)にブログを書くという緊張感がある。

 35年半勤めた会社から早期退職を決め込んで、はや1年半近く。興味関心と言えば、スペインとスペイン語、それに自転車とMT車で、月日が経つのは夢のよう(笑) まあ、そんなあたりから書き始めよう。

 去年の9月にスペインに出かけた。これで5回目。1か月弱の旅程の、ざっくり前半はセビージャ中心にアンダルシアを旅し、後半は嫁さんと合流して、初めてのバルセロナで過ごした。

 で、帰国した翌日が、4か月に1回の痛風診断だった。血液検査をして尿酸値その他を調べ、日に1錠ずつ飲まされているザイロリックを処方される。自転車乗りまくってるおかげさまで、ここんとこ何年も「無問題」で、「一病息災」の息災を確認するルーティンだったのだが、その回は違ってた。尿酸値は「そこそこ」だったのだが、4か月前までは「まったく無問題」だった肝機能その他の数字が悪化していた。中性脂肪が3倍以上にもなっていて、医者に「いったい何をやらかしたんですか?」と詰問された。

 いや「何を」と言われても、思いあたることはただ一つで、スペイン滞在中は、毎日昼飯にはバルでビールとワインを飲み、昼寝(シエスタという奴だ)をたっぷり。スペインの遅い晩飯(9時とか10時)にはレスタウランテでビールとワイン、それにウオトカその他のキツいのも飲む。翌日も同じ。その翌日も。町中を歩きまわることはあっても、自転車乗る機会はゼロ。「そんな生活を1か月ほど続けてました」と正直に申告する。

「どんだけ飲んでたんですか?」と訊かれて、昼飯には3杯とか4杯、晩飯にはその倍くらい、と数えつつ、日本酒に換算すると、どうやら1日1升くらいは飲んでいたらしい。それを1か月弱。「日本にいる時は夜しか飲まないんですが、昼飲んで昼寝すると、夜には回復して倍飲めちゃうみたいなんですよね」と言ったら、医者は「ははは」と声だけ笑い(目は冷たい)「1か月後にもう一度調べましょう。変わってなかったら肝臓のクスリを出します」と宣告した。

 それから1か月は、毎日自転車に乗り、昼酒は飲まずに夜だけにして、酒量も半分くらい?に押さえた。も一つ、「筋肉量を増やせば運動効率が上がるんじゃないか」と筋トレを始めた。精進の甲斐あって、1か月後の再診断では、中性脂肪その他の数値は、めでたく正常値に戻っていた。

 自分の年来の「夢」はスペイン・アンダルシアに移住して、毎日昼酒昼寝の極楽生活を送ることだったが、たかだか1か月の「お試し」で身体壊したんじゃどうしようもない。今必要なのは「昼酒飲める健康体」をビルドアップすることである、と決意する。

 で、筋トレを継続することにした。ごく簡単なものだ。プッシュアップ、スクワット、それに腹筋。毎朝30分弱。1か月ほどすると、身体が目に見えて変わってきた。正直、この年(59歳)で鍛えても「体調を整える」程度の効果しか無かろうと思っていたのだが、確実に筋肉がついてきた。最初はハーフ10回もできずに途中で膝をついていたプッシュアップを、フルで20回こなせるようになる。腹筋も心なしか割れてくる。そうなると、ハマりこんでしまうのは、人間としての出来が単純なせい。

 朝イチで筋トレをするには、前夜の深酒が邪魔になる。そもそも筋肉量を増大せしめるにあたって、アルコールは「毒」でありよろしくない、なんてことも耳学問で入ってくる。結果、酒量をセーブするようになり、いっさい酒を飲まない日すら生じるに至った。「昼酒飲める健康体」のために、酒を控えるようになり、この時点で既に何が目的で何が手段なのかよく分からなくなってきたが、肉体は着実にビルドアップされてきた。

 ここまでの過程で出会ったのがポール・ウェイドの「プリズナー・トレーニング」なる本で、たちまち洗脳され、「ウェイド先生」と私淑?するに至ったのだが、そこらへんについては別に書く。

 筋トレを始めて3か月も経つ頃には、フル・プッシュアップを50回以上、片脚スクワットもこなせるようになり、腹筋はいわゆる「6パック」の4つまでハッキリ見えるようになった。筋力増大の効果が確認できたのは自転車で、以前より数枚重いギアが入るようになったし、坂道が楽しみになった。

 そんな感じで、調子に乗っていたところに、まさに「好事魔多し」的に降りかかったのが、自転車での転倒事故だった。そこから始まったリハビリ生活では、酒は完全に断ち、可能なトレーニングは継続しつつ、捲土重来を期してきたのだが、これもまた別に書く。