三鷹食堂日記帖

飯食い酒飲み自転車をこぐおやぢの日常。MT車大好き。

おフランスドライブ

クリオたん

4年前の初体験に続いて二度目の挑戦。車は同じくハーツで借りた。ルノーの「CLIO」という車種。マーチくらいの大きさでエンジンはディーゼル1500cc。ネットで検索したら、ホンダが「CLIO」を商標登録しているために、日本じゃ「ルーテシア」と名乗っているとのこと。今初めて知った。
左ハンドルのマニュアル5速。ディーゼル車を運転するのは初めてだったが、ガソリン車と違和感ない。言われてなきゃ分からずにガソリン給油してしまいそう。
ランスという、パリからTGVで1時間足らずの町で借りる。小さいが歴史のある町で、パリが東京なら小田原か川越に相当? 走り出していきなり、交通事情の違いに戸惑う。右側通行と頭で分かっているつもりでも、左折して左車線に入りそうになったりする。「右折は小周り、左折は大周り」と呪文のようにつぶやく。もひとつ分からんかったのは信号。おフランスは万事おしゃれなので、信号のような無粋なものは目立たずさりげなく取り付けられている。日本の派手で無骨な信号に慣れていると、見落としそうになる。さらに車線ごとに別々の信号で指示している。青だと思って交差点に入ろうとしたら、それは隣りの左折車線の信号で、直進車線の信号は赤。慌ててブレーキを踏む。冷や汗1リットル(おフランスだからメートル法
郊外に出るととたんに走りやすくなる。ところが、いちいち速度標識が出ていないものの、おフランスでは一般道は90km/h、高速道は130km/hが制限速度。50km/hほどでトロトロ走っていると、追突されそうになる。その一般道を自転車のロードレーサーがライン作って走っていたりする。これまた怖い。
幹線道路は村々を結んでいるのだが、村の標識があれば、そっから先は50km/hとこれまた標識無しでも決まっていて、全員キッチリスピードを落とす。こうした点では、ドライバーのマナーは実によろしい。
山道などで「70km/h」と標識が出ているところは、日本の感覚だと「50km/h」の標識がちょうどいい。フランスの場合、制限速度は文字通りの「リミット」。相当の腕と自信が無ければ超えられない。
あと特徴的なのは、ガススタンドや商店、モーテルの類は基本的にすべて村内にあり、村と村の間は畑だけ。商業宣伝の看板すら見当たらない。土地利用のルールが厳格なのだろう。車で走るにはちと不便だがずっと安全。
AT車全盛の日本から来ると不思議なのは、レンタカーも含めて、乗用車のほとんどがマニュアルという事実。スポーツカーならともかく、実用車が今時何でマニュアル? アメリカも大半がATだよね。AT限定免許の人はどうするんだろうかと、他人事ながら心配。
ちなみに日本で売ってるルノーCLIOじゃなくて「ルーテシア」はAT仕様が用意されている。本国でも売っているのか? 4年前のおフランス初ドライブはプジョーだったが、当然マニュアル。その時は「フランスにはAT技術が無いのだ」と思い込んでしまい、帰国してそのことを話したら、職場の同僚にプジョー乗ってる奴がいて「ウチのはATです」と抗議されたっけか。